?芝種の話?
|
フィールド清掃 |
みなさん、こんにちは!
今回の「競技場ここだけの話」のテーマは、競技場の『美化』です。
突然ですが、ここで問題です。
Q1.サッカーの試合で、観戦するお客さんが出すごみの量はどのくらいでしょうか? 入場者数や客層そして夏場・冬場によっても異なりますが、1万人あたりおよそ4?6トンのごみが発生します。ワールドカップクラスの大きな大会になると、6万人以上来場しますので、今まで1日最大30.5トンのごみを処理したこともありました(日本×ロシア戦)。これは、約4万世帯分のごみの量に相当します。
このごみの山を1日で回収するのに、最大500名の『清掃スタッフ』が活躍します。この清掃スタッフは試合終了後だけでなく、試合中にもビニール袋を持って巡回し、ごみ収拾をしています。そのため皆さんはごみであふれたコンコースを目にすることはあまりないと思います。
次に試合終了後、皆さんが競技場から帰宅している間、清掃スタッフは観客スタンドに出て、観客席周りのゴミを片付けます。ごみのほとんどは、パンフレット等の紙類と飲食用の空箱ですが、国際大会等の試合時などは紙ふぶきや紙テープも少なくありません。これらのごみは雨が降ったりすると、床や座席に張り付いたりして非常に厄介です。ですから、スタンド内の清掃は時間が勝負です。
最近は、サポーター自ら進んで、自分の座席の周りのごみを回収する光景が見受けられます。古くは5年前のワールドカップフランス大会で、競技場のごみを片付ける日本代表のサポーターが誉め称えられたことを想い起こした人もいることでしょう。昨年のワールドカップでも日本のサポーターは活躍していましたよ。こうした、皆さんのちょっとした思いやりが、競技場にとってはとても嬉しいことなのです。
それでは、次の問題です。
Q2.競技場の落し物の中で、最も多いものは何でしょうか?正解は、『水筒』です。意外でしたか?
これは、ご存知の方もいると思いますが、スタンド内では飲料のビン・カンの持込みを禁止していますので、水筒を持参するお客さんが多いんです。次いで『タオル』『オペラグラス』です。もちろん雨が降ったときは『傘』も多いです。これらの落し物は、一定期間競技場で保管後、警察へ届けられます。
ちなみに、今までで印象的な落し物を紹介しますと、
『現金30万円』・・・さすがにこれはすぐ落とし主が現れました。
『下着』・・・・・・まさに、ワールドカップならではの落し物で、国際色あふれた下着が数枚ありました。
さて、話を清掃に戻しますと、競技場を常に清潔に保ち、皆さんに気持ち良く使ってもらうために、他にもいろいろな人たちが働いています。
まず、皆さんが一番気にする座席は、下の写真のように水による高圧洗浄の後、1席ずつ雑巾がけしています。これは、シーズン前や試合が近くなると、集中して作業します。
|
|
高圧洗浄 |
座席の拭き掃除 |
次に売店やトイレがあるコンコースですが、同様に高圧洗浄後、ブラシがけしています。そして、ごみ箱の準備をします。もちろん、トイレもきれいにして、紙や石鹸の補充も忘れません。
|
|
コンコース床清掃 |
ゴミ袋の交換 |
また、競技場の中だけでなく、外観にも気を使います。競技場の窓口となるゲートの清掃はもちろん、その周囲の路上のゴミはディズニーランドに負けないくらい、定期的に拾い上げています。
|
|
ゲートの拭き掃除 |
リング通路のゴミ回収 |
このように、実に多くの裏方さんに支えられて、競技場は『きれい』になっているのです。今後とも競技場をもっともっと『きれい』にしていくためには、皆さんの協力が不可欠です。
どうか競技場にお越しの際は、ごみ箱など決められた場所に捨てていただくようお願いします。そして、横浜は
『競技場も観客も超一流』と世界から賞賛されるよう、お互いに頑張りましょう!