みなさんこんにちは。今回は、『環境問題に取り組む競技場』の第2弾といたしまして、水の再利用のお話をしたいと思います。 まず、お聞きします。みなさんの家庭で使う水にはどんなものがあるでしょうか?お風呂、台所・・・あと、忘れてはならないのが、『トイレ』ですね。用をたした後ジャーっと流しますが、これが結構な量の水を使うんですよね? 現在、競技場には、男女合わせて約800台のトイレがあります。そのトイレを約7万人の観客が利用するのですから、使われる水の量はばかになりません。 ちなみに、昨年の8月に競技場で行われた『SMAPコンサート』では、2日間で約2,000トンもの水がトイレで消費されました。これは、学校のプールの7杯分の水の量に匹敵します。 他にも、水道は、飲料や給湯そしてなによりも大事な芝生に水を与えてやらなければなりせん。少しでも費用や環境を考慮し、水道の使用を節約する設備が必要なのです。 そこで、これから競技場の『再生水設備』をご紹介します。『再生水』は大きく分けて『下水』と『雨水』の再利用があります。それぞれの利用先を下の表に示します。
1. 雨水再生水 競技場には約3万平方メートルの広大な屋根がありまして、ここに降る雨水を集めて貯留する施設があります。その量は2,000トンにもなります。この雨水をろ過して、汚れを取り除き、酸・アルカリで中和します(酸性雨という言葉があるとおり、雨は若干酸性なのです) この水は、主にフィールドにある芝のために使われます。 競技場の東広場にある噴水は、上水道を循環して使用しております。 2. 下水再生水 競技場の近所に港北下水処理場がありまして、ここでは、家庭などの水洗便所などの汚水を処理して鶴見川に放流し、公共用水域の水質保全を図っているところなのですが、同時に、さらに高度な処理を施し、競技場に供給しているのです。 その利用先は、上の表にあるとおり、実に様々です。特に、下水は1年中通して温度がほぼ一定のため、夏は冷たく冬は暖かく感じるので、重要な熱源としても価値があるのです。 また、新横浜公園内の鶴見川に沿った池の水として、利用しています。 次に、競技場における、水の使用割合を下に示します。すると、約半分の水が再生水でまかなわれていることがわかると思います。 こうして水の再利用を行うことで、年間約25万トンの水が節約できるのです。これは、約2800人が1日に消費する水道使用量に匹敵します。 これからも、競技場は『環境にやさしい』をキーワードに、職員1人1人常に心がけて守っていきます。みなさんも、是非ご協力ください!!! |