みなさん、こんにちは!突然ですが、10月(2004年)の台風の大雨は、すごかったですね!みなさんの家は大丈夫でしたか? 当競技場も、予想外の大雨にいろいろな所に被害が出ました。 しかし、時には大きな被害をもたらす雨も、競技場には逆に有効活用する施設があるのです。 競技場には約30,000m2の屋根が付いています。その屋根に降った雨は、競技場の地下の南北に位置する2つの水槽に貯められます。 競技場の屋根の先には、雨水を集める水路があり、途中下に落ちる取水口があります。ここは、普段めったに見ることのできない場所ですが、特別にお見せします。
この取水口は、ずっと下にある地下の水槽につながっており、雨水はこの水槽に落ちていきます。ここで、降り始めの雨は、ほこりなどが付いた屋根をつたってくるので汚れており、活用できません。そこで、降り始めの雨は別の場所に捨てられ、タイマーで15分経った後、水槽に溜まり始めるしくみになっています。
この水槽1つの大きさは、学校のプールの3倍もあり、2つあわせて2,000トンもの水を蓄えることができます。 この水は、砂ろ過され、きれいになります。そして、酸・アルカリを混ぜて中性にします。えっ、雨って水だから中性じゃないの?と思われる方がいると思いますが、酸性雨と呼ばれるように都会の雨は工場の煙や車の排気ガス等の影響で、若干酸性を帯びています。ただ、当競技場付近の雨はほぼ中性であり、あまり酸・アルカリの調整はいりません。競技場周辺のみなさん、安心しましたか? 次に、この溜められた雨水がどのように使われるのかをご説明します。雨水の多くは、競技場のフィールド芝に散水されます。
その他には、トイレの洗浄水や植栽の散水などの雑用水として使用されます。平成15年度の雨水利用実績では、フィールド散水量が5,600トン、雑用水が8,600トンで、合計14,200トンの雨水が利用されました。これは、学校のプール43杯分に相当します。 これを水道料金に換算すると、約1,200万円の経費削減となります。このように、当競技場は雨と上手に付き合うことで、環境にやさしく、また経済的にもやさしくなれるのです。 これからも、この競技場を違った側面で見て、感じて、そして、応援してくださいね! |