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新横浜公園生き物観察日記(20)
2008/05/21
 
ヒトツバタゴが白い花を咲かせています

★ 写真  ヒトツバタゴ(モクセイ科)が白い花を咲かせています。
撮影日時: 平成20年度4月28日
場  所: 新横浜公園東ゲート緑地

新横浜公園は以前、田んぼや畑であったものを遊水地兼用の運動公園として整備したものです。ですから、今ある樹木は整備工事で植栽されたものです。工事で植栽される樹木は剪定、病害虫に強く、手入れしやすく、安価なものが好まれます。そうすると、公園に植栽される樹種は限られたものになりがちで新横浜公園の植栽もその例に洩れません。しかし、中には珍しいものもあります。ヒトツバタゴもそのひとつです。ヒトツバタゴの名の由来は、一つ葉のタゴ(トネリコ)からきたもので、トネリコは複葉なのにこの木は単葉だったので「ヒトツバタゴ」になったとのことです。花が咲くその姿は雪が積もっているように見えることから学名:Chionanthus retususも雪(chion)と花(anthos)に由来します。山が緑濃くなるこの時期に白い花を咲かすヒトツバタゴは遠目からも目立ちます。また、この木はその生息分布にも特徴があり、本州中部木曽川流域と対馬に分かれて生息しているので隔離分布と呼ばれます。それにしてもなぜ、公園設計をした人はこの木を選んだのでしょうか。きっと信州あたりの人で、子供の頃、ヒトツバタゴの花を見て育ち、故郷の山が懐かしくなったのかも知れません。
 それと蛇足ですが、環境省のレッドデータブックの絶滅危惧種?類でもあります。

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