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新横浜公園生き物観察日記(34)
2008/07/23
 
ニイニイゼミです

★ 写真  ニイニイゼミです。
撮影日時: 平成20年度7月17日
場  所: 新横浜公園北側園地

暑い日が続きます。ニイニイゼミ(カメムシ目(半翅目)セミ科)が新横浜公園北側園地のサクラの木で鳴いていました。まだ、梅雨も明けていないのに。

セミと言うと真夏の印象が強いのですが、ニイニイゼミは他のセミに先駆けて発生し、梅雨明け前からジーと鳴いているのだそうです(ハルゼミは除く)。体は灰褐色で翅のまだら模様は保護色となって、よく見ないと樹皮と見分けが付きません。その割に動きが鈍く、子供でも簡単に取れるセミです。採るのが楽なのは良いのですが、子供もすぐに飽きてしまい、そのうち見向きもされなくなります。そんなニイニイゼミでも栄枯盛衰はあり、住宅開発で郊外の山林が造成された頃にはその数を減らしています。

俳人の松尾芭蕉が山形県の山寺、立石寺で詠んだ「閑かさや 岩にしみいる 蝉の声」の蝉はどの種類であったのか、単数か複数かの論争が昭和のはじめ、歌人の斉藤茂吉と独文学者小宮豊隆の間で行われ、結論から言うと「ニイニイゼミ」であったという話を聞いたことがあります。現地まで行って確認したそうですから、たいしたものです。あの、ジーという音を芭蕉も聞いたと言うことでしょうか。

前回の新横浜公園生き物観察日記(33)はこちらをご覧下さい