実りの秋です。北側園地のイネも穂が出揃ってきました。
御存知のように米は3大穀物のひとつでアジアモンスーン地帯を代表する穀物です。他の2種小麦、トウモロコシと比べても栄養バランスがよく、カロリーが高く、保存が利き最小の加工で食べられる理想の食品なのです。米と言えば魚沼産コシヒカリに代表される、地域ブランド米が有名ですが、少し前までは各県にある農事試験場がその地域に合った品種を作り、地域の奨励品種として栽培されるのが一般的でした。でも、今では食味がよいとのことで「コシヒカリ」等のブランド米の栽培面積が広がっています。収量よりも味。時代と言えばそうですが、贅沢とも思います。いい時代です。
でも、北側園地に育っているイネはブランドとは無縁の無名品種です。無名と言うより改良途上といったほうが良いでしょうか。出自は静岡県産、インディカ系、立性、長かん糯(モチ)です。今のイネはイネの倒伏を防ぐために背丈が低く改良されており、それはそれで良いのですが、縄をなったり、むしろを編んだりするわら細工には向きません。そこで、丈の長いイネを探したらこの品種に出会ったと言うわけです。
近所の田んぼはそろそろ黄色く実ってきましたが、北側園地の田んぼはまだ青々しています。今年は台風の来襲もなく、8月の天気もよかったので倒伏の心配もなくすくすくと育っています。どんな実りになるのか楽しみです。
前回の新横浜生き物観察日記(44)はこちらをご覧ください