★ 写真 モンクロシャチホコの幼虫と寄生バチです。
撮影日時: 平成20年度10月3日
場 所: 日産フィールド小机外周緑地
サクラの木に毛虫が付いています。毛虫の季節はとっくに過ぎているはずですが、モンクロシャチホコ(鱗翅目シャチホコガ科)の3回目の発生です。終齢幼虫は5cm位になる大きな毛虫です。サクラの害虫として知られ、人体には無害と言われていますが旺盛な食欲でサクラの枝をあっという間に裸にしてしまいます。発生時期は夏の終わりの頃なのでサクラの成長にそれほどの被害はないと言われていますが、目立ちます。
駆除しようとして近づいたところ、写真の様な光景に出会いました。小さくてよく分かりませんがモンクロシャチホコをハチ?、アブ?、ハエ?の様な昆虫が襲っていました。
飛ぶ姿から見るとハチというよりアブかハエに近いように見えました。鋭い動きでモンクロシャチホコの幼虫に襲いかかり、腹を丸めて針を刺します。幼虫も体を反らし防戦しますが、刺されると丸まってしまいます。でも、木から落ちることはありません。体をそらした姿が舟に似ているので別名フナガタケムシと言われる、そんな姿を目の当たりにしました。どんな虫にも天敵がいるのは知っていましたがモンクロシャチホコの寄生バチを見るのは初めてなので驚きました。
結局、モンクロシャチホコはそのままにしておきました。モンクロシャチホコは終齢になると木を降り、地中で蛹になり年を越します。この幼虫たちはうまく年を越せるのでしょうか。
新横浜公園生き物観察日記(46)はこちらをご覧ください