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新横浜公園生き物観察日記(49)
2008/10/25
 
和綿の実(コットンボール)です

★ 写真  和綿の実(コットンボール)です。
撮影日時: 平成20年度10月13日
場  所: 北側園地多目的運動広場東側植栽地

雨が降ります。秋の長雨と言いますから驚きませんが、気温も高いので、草も元気です。ススキの穂が出揃い、ソバも白い花を付け、セイタカアワダチソウも咲き始めました。これで秋晴れの空となれば言うことはありません。雨が上がり、空気が乾けば綿の実がはじけます。新横浜公園の和綿の実はソバの白い花に埋もれて目立ちません。でも、葉の影で弾けています。

和綿の実は下向きに付きますが、雨の多いことを知っての事でしょうか。アメリカの綿は上に向いて弾け、実も大きくなります。実の大きさを見ると何故、和綿が栽培されなくなったのか分かります。実の大きさが違います。また、外国のワタの繊維は長く薄い布を織るには向いているそうです。それに比べ和綿の繊維は短くて太いそうでふんわりとした仕上がりの布になるとのことです。薄くてなめらかな布が良いか、ふんわりとした厚手の布が良いのか、それは、着る人の好みと言うことになりますが、和綿は日本の多湿で温暖な気候にあったワタでもあります。

今はTシャツ、ジーンズに代表される季節、地域性を問わない衣料が主流ですが、少し前まで衣料は地域により違うのが普通だったのです。同じ和綿でも産地により違いがあり今でも産地の名で呼ばれる綿は沢山あります「河内木綿」「会津木綿」等など。でも、今も栽培されている品種はわずかです。

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