スタッフブログ|日産スタジアム
新横浜公園生き物観察日記74
2009/04/01
 

平成21年3月18日撮影

★ 写真  タネツケバナです。
撮影日時: 平成21年3月18日
場  所: スタジアム西側土手下

 タネツケバナです。アブラナ科タネツケバナ属の越年草。遊水地の土手下の水の切れない場所で白い花を咲かせています。名前の由来は皆さんご存知だと思います。「種浸け花」ですから、稲の種籾を水に浸すその目安のとなると言うことですが、こんなに早く苗の準備をするものでしょうか?
 田植えは、地域によって違いますから一概には言えませんが横浜あたりでは5月中下旬です。二毛作(稲の裏作に麦を育てること)をしていた頃にはもっと遅かったように思います。
麦の収穫が終わらなければ田おこし、田植えが出来ないのですから仕方ありません。水稲の栽培指導書(マニュアルと言った方が良いでしょうか)によると、種籾は発芽をそろえるために播種の前に「浸種」と言う作業をします。その時の水温の目安が15℃でその中に10日程度浸しておきます。
 今は、農家が自分で苗作りをすることも少なくなり、農協からパレット状の苗を購入することが一般的ですからタネツケバナの花を見てもこれと言った感慨はないかも知れません。忙しくなる農作業、田植え準備の記憶が草の名前として残ったと言うことです。
 今は稲の栽培技術も進み、また、田植えの機械化により昔のような素朴な田植え風景は見なくなりました、と言うより、横浜市内では田んぼそのものが珍しくなりました。