★ 写真 セリ(セリ科セリ属、多年草)です
撮影日時: 平成22年2月15日
場 所: 北側園地1号水路
北側園地の水辺も今は冬枯れで、冷たい北風が川面を吹き抜けます。
でも、この水路の一角にはこんもりとした緑の塊が育っています。周りが
枯れ草模様なので目に付きます。
セリです。セリは身近な野草で別名シロネグサ(白根草)とも言われます。
八百屋やスーパーの棚に並んでいるのを見るとなるほどと納得です。野生
と栽培種の差があまり無いのもセリの特徴の一つです。野生の方が香りが
強いようには思いますが?
セリの分布域は広く東南アジア、インド。南半球ではオーストラリアにもある
そうです。そのため、人類の移動がセリの分布域を広げたのではないかと
考えられ史前帰化植物とも呼ばれています。学名はOenanthe javanicaで
javanicaはインドネシアのジャワ島の意味です。標本として採取されたのが
ジャワ島だったのが学名の由来です。
日本では「春の七草」の一つでもあります。「秋の七草」に対して春の七草
です。秋の七草を詠んだのは山上憶良ですが、春の7種を選んだのは誰で
しょうか? 南北朝時代の四辻の左大臣(本名:四辻喜成)との説が有力です。
この人は源氏物語の注釈書「河海抄」を書いた人で、その中に7種の野草が
列記されてそれが根拠になっています。「なずな はこへら せり すずな
ごぎょう すずしろ ほとけのざ」ですが、語呂としては「せり なずな ごぎょう
はこべら ほとけのざ すずな すずしろ」の方が良いです。