★写真 ジンチョウゲ(沈丁花)です
撮影日時: 平成22年3月3日
場 所: 日産スタジアム2階通路北側植樹帯
ジンチョウゲは早春の花です。まだ、寒い頃から甘い香りを漂わせ春の訪れを知らせてくれます。
秋のキンモクセイ(金木犀)と並んで季節を知らせる香りの樹です。
スタジアム2階通路際のジンチョウゲは日当たりが悪いのか少し徒長気味です。
ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の常緑低木で、その名も香りに由来します。ジン(沈)は香木の
「沈香」、チョウ(丁)は「丁子」これも香料で中華料理には欠かせません。その二つの名をもらっ
ているのですから良い香りがするのは当然かもしれません。
原産地も中国南部で室町時代(今からおおよそ700年前)に日本に入ってきたとの事です。
室町時代は各地で戦乱が起こり、世相の安定しない暗い時代との印象がありますが農業技術、
手工業や商業の発達した時代でもあります。中国(当時は「明」です)や朝鮮との貿易も盛んで
いろんな文物が入ってきた時代でもあります。その中にジンチョウゲも入っていたのでしょう。
どんな風にして持ってこられたのか見てみたかったですね。
ジンチョウゲは雌雄異株で日本にあるのは雄株だけなので実が付きません。同じような例に
キンモクセイがあります。どうして両方持ってこなかったのか不思議に思いますが、人のやる
ことですからそう言うこともあるのでしょう。中国では赤い実を付けるそうです。