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新横浜公園生き物観察日記(118)
2010/04/26
 

エンコウ
★ 写真  エンコウソウです
撮影日時: 平成22年4月14日
場  所: 新横浜公園北側園地1号水路

 北側園地の水路際も賑やかになってきました。
 今、水辺で勢いがあるのはセリ、カワジシャでしょうか。その陰に黄色いキンポウゲのような花を咲かせている草があります。エンコウソウ(キンポウゲ科、多年草)です。エンコウソウの名の由来は、その花柄が長く横に伸びる姿をエンコウ(猿のこと)の手に見立ててのことです。同じ科にリュウキンカがありますがリュウキンカの花柄は直立し、エンコウソウは直立しません。それで違いを見分けられます。
 エンコウソウは、横浜市内での生息は珍しいのではないでしょうか。では、なぜ、ここにあるのかと言うと人為的に植栽されたからですが、では、どこから持ってきたのでしょうか? 今から20年も前ですが戸塚区舞岡町の公園予定地(現舞岡公園)にあったものを採取し育てた人がいてその方から頂いたものです。今は採取した場所には無いそうです。
エンコウソウも人為的に育てるのは難しくありませんが、自然状態で育てようとすると意外と難しいのが分かります。他の草との競合や生息地の遷移(乾地化)に弱いのです。横に長く伸びる花柄が、救いを求めて差し出された手のようにも見えますが、考えすぎでしょうか。