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新横浜公園生き物日記(121)
2010/05/22
 


↑ アシや他の草の緑を背景に赤や白の花が目立ちます。

← 去年より大きな株になりました。

★ 写真  クリンソウです。この地で3回目の開花です。
撮影日時: 平成22年5月12日
場  所: 新横浜公園日産スタジアム西側堤体下

 クリンソウ(サクラソウ科、多年草)が咲きました。このクリンソウは群馬県の元昭和村館長から
いただいたものです。植えてから3年が経ちました。
 最初、横浜の夏の暑さに耐えられるかどうか心配しましたが、この場所はクリンソウに合ったよ
うです。北側園地に植えたものは枯れてしまいましたから。
 クリンソウと言うと高山性の山野草で

横浜とは縁がない植物のように思っていましたが、1860年頃に来日した英国人のプラントハンター
「ロバート・フォーチュン」の「幕末日本探訪記」にはサクラソウとクリンソウの話が出ています。
当時、江戸幕府はヨーロッパの主要国と米国と通商条約を結び外国人の居留を認めていました
が国内の移動に関しては厳しい制限があり、R・フォーチュンといえども自由に採集活動が行え
たわけではありません。そこで江戸や神奈川の植木屋さんからや、近在の人たちが持ち込む物
を購入することも多かったようです。その中にクリンソウを購入した経緯が書いてあります。サクラ
ソウについては咲いているのを見たとの記述があります。
この時、R・フォーチュンは神奈川(現在の神奈川区より広いようですが)に住んでいました、と、
言うことは江戸時代には神奈川にもクリンソウ、サクラソウの自生か栽培地があったと言うこと
です。新横浜公園にクリンソウが育っても何の不思議もありません。

【公園内地図】
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