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新横浜公園生き物日記(130)
2010/08/18
 


 オオミズアオ(チョウ目ヤママユガ科)です。大きな蛾です。サツキツツジの植え込みの中に風を避け
るように止まっていました。
 蛾の多くは夜行性で昼間目にすることは少ないのですが羽化したてでしょうか、枝を揺らしても動きま
せん。姿が三角翼のステルス戦闘機にも似ているように思いますが、例えが無粋ですね。
オオミズアオの学名は「Actias artemis」でartemisはギリシャ神話の女神アルテミスに由来します。
アルテミスは月の神で太陽神アポロンの兄弟神でもあります。蛾の多くは夜行性ですから月の神の
名がふさわしいと考えられたのでしょうか。
 ところが、最近の研究で(2008年)日本のオオミズアオ(オオミズアオ・本州・九州・対馬亜種)は外国
にあるオオミズアオの基本標本とは違う種であることが分かり学名も「Actias aliena」に変更になった
とのことです。alienaは「他所の、外国」の意味だそうですが、まさか月のことではありませんよね。日本
の蛾ですから月つながりで「かぐや姫」に因んだ名がつくと良いのにと思ったりします。今回の場合、
亜種名が種名に格上げになったということですが、変わらないことが基本の分類の世界も変わるん
ですね。