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ヘイケボタル通信 18
2010/08/06
 

新横浜公園のヘイケボタルの発生状況報告です。
平成22年7月31日(土)午後8時45分発生を確認しました。発光を確認できたのは3頭です。場所は1号水路と2号の合流点右岸側のアシの草むらの根元です。
昼間は気温が上がり、8時過ぎても蒸し暑く、風もなくホタル発生には好条件となりましが3頭以上の発光を見ることはできませんでした。しばらく見ていましたが明滅するだけで動きません。飛ぶ姿を見たかったのですが叶いませんでした。
今回の調査は横浜ほたるの会の観察会でもあります。6月13日に新羽中学校自然科学部の生徒が幼虫を放流した田んぼから調査を開始しましたが、テニスコートの照明と、堤防上の照明で田んぼも明るく、ここでホタルの姿を見ることはできませんでした。事前調査でこの場所にホタルが出ていないのは分かっていましたから、ショックはありませんでしたが、ホタルに関してはベテランの方々もその理由を計りかねていました。
放流した幼虫は健康な終齢幼虫。放流場所も出来たばかりの新しい田んぼで天敵のザリガニはいません。水質も問題ないとなると、上陸場所の土質、形態と言うことになりますが、現在の段階では確認しようがありません。公園照明の明るさは問題ですが、これも推測の域を出ません。発生時間が遅いのは事実としてあるので影響はあると考えられますが、それが発生を抑制しているかとなると確証はありません。ホタルが成虫になった後、光りを避けて逃げてゆくことはあるかと思います。強い光に向かってゆくとの説もありますが、もし、そうだとしてもどこに行くのでしょうか?
屋外にホタルの発生地を復元するということは、室内での100%の飼育技術をもってしてもそんなに簡単ではないということでしょうか、一般的には放流数の1割が発生数の目安と言われているのですが。 「ヘイケボタルの里づくり」の試行錯誤はこれからも続きます。

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           ↑ 調査風景。1頭でもいれば元気になれるのですが残念です