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新横浜公園生き物日記(136-2)
2010/09/26
 
★ 写真  稲の穂が出ました 撮影日時: 平成22年9月12日 場  所: 北側園地田んぼ


 稲の穂が出始めました。この時期のことを稲の生育段階で「出穂期」と言います。稲の花が咲き花粉が飛び、結実する大切な時でもあります。この時期の大風は稲の穂を痛め結実を阻害するので嫌われます。この時期「二百十日」(立春から数えての日数のこと、今年は新暦の9月1日がそうでした)は台風来襲の時期に重なるので要注意です。
 稲は風媒花ですから強風は花粉を遠くまで飛ばしてくれるので稲にとって好都合のように思われますが、稲の受粉方法は「自家受粉」なので大気中に飛んでいる花粉はあまり必要とされないのです。綺麗な花を咲かす植物の多くは「他家受粉」でこちらは花粉を運ぶ昆虫の手助けがなければ実がなりません。イチゴ栽培のビニールハウスの中にミツバチの巣箱が置かれているのがそれですね。ミツバチがいないと良いイチゴは出来ません。
 自家受粉は確実に受粉できるのでイネにとっては良いのですが、人為的に品種改良をしようとすれば厄介な障壁となります。違う品種との交配が難しいのです。稲の品種改良は江戸時代から行われていますが、その方法は篤農家(とくのうか)と呼ばれる人たちが自分の田んぼの稲を選抜淘汰して長い時間をかけ作り上げてきたものです。
もっとも最新技術の「遺伝子組み換え」なら他家、自家関係ありませんが。