スタッフブログ|日産スタジアム
芝生観察日記 第27話
2010/11/04
 

芝生観察日記の第二十七話です。
平成22年10月31日

  季節外れの台風14号の接近は冷たい雨が70?程度降りましたが芝生への直接的な影響はありませんでした。人工地盤上に建てられた日産スタジアムは土壌の排水性が優れているため雨がいくら降っても心配することはありません。雨が降ることで心配なのは日照時間が少なくなることによる生育不良です。気温も低い日が続いているので、冬芝の生育が鈍いことも気がかりです。
  さて、10月22日(金)から24日(日)までの3日間陸上のジュニアオリンピックが開催されました。陸上にはウレタントラックの上を走る、飛ぶの他に、芝生グラウンドに向かって投げる「投てき競技」があります。下の写真は、投てき競技の円盤投げが行われている会場の全景です。

             

 今回の大会では「円盤投げ」の他、「ジャベリックスロー」と「砲丸投げ」といった投てき競技が行われましたが、下の写真はジャベリックスロー(写真左)と円盤投げ(写真右)の傷跡です。個々の傷は大きくはありませんが、一人の選手が何回も投げるので、器具の落下が集中する場所はたまりません。傷は砂を入れて埋め戻しておきますがサッカーの傷同様に直ぐには回復しません。
  日産スタジアムは総合競技場です。陸上競技も使用用途の柱の一つですので、会場として使っていただけるのはありがたいことです。ただ、意外に芝生には厳しい利用であるのも事実です。
著しい天候の変化を読みながら多くの利用に耐えうる芝生を育てる仕事。グリーンキーパーには気が休む暇はありません。