スタッフブログ|日産スタジアム
芝生観察日記 29話
2010/12/08
 

芝生観察日記の第二十九話です。
平成22年12月6日

  日毎に寒さが厳しくなってきました。本格的な冬の到来に合わせて皆さんも上着の枚数が一枚、二枚と多くなってきたのではないでしょうか。
  芝生もシートを掛けて冬仕度です。

               

 ビニール製で網目状に編み込まれたシートは蒸れて芝生が弱らないように風通しが良く、芝生の生育には欠かせない太陽の光もシートを掛けない状態の約60%確保することができます。このシートの効果により表面温度が約1?2℃度上昇します。
シートを掛ける目的は表面温度の上昇と霜除けです。農作物同様に芝生も強い霜にあたると葉が焼けて、緑度の低下や葉先の縮れなどの症状を招くため、その予防です。

               


 シートを掛けておく期間は長くて2週間、短い時は一晩だけという日もあります。長く掛けていれば良いというものではありません。自然の風や太陽光に当たることも大事です。
  今シーズンのJリーグも全て終わりました。今シーズンの芝生の評価はといえば記録的な猛暑ではありましたが、まずまずだったと振り返ります。今年はサッカーのクラブワールドカップがないため寂しい12月となりますが、このシートで来春のJリーグ開幕に向けてた芝生作りを始めます。冬の間は全く太陽光が当たらない部分もあり、日産スタジアムの芝生にとっては厳しい生育期間となるので、どんな高級な肥料よりも、このシートが芝生に恵みを与えてくれます。