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新横浜公園生き物日記(160)
2011/04/27
 

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★ 写真  レンゲソウ(蓮華草)の花です
撮影日時: 平成23年4月20日
場  所: 北側園地の田んぼ


 レンゲソウ、少し前の春の農村風景には欠かせない花でした。と過去形で言うのは
今、横浜に限らず全国でもレンゲ畑を見ることは少なくなっているからです。
 1960年(昭和35年)全国のレンゲの作付面積は約24万haありましたが、2003年
(平成15年)には約3万haに減少しています。
 理由は沢山ありますが、化学肥料の普及により肥料(緑肥)としての意味合いが薄
れたこと、稲作の促成栽培化(昔、田植えは6月にしましたが、今は5月)によりレンゲ
の花が咲く期間が短くなってしまったことが大きいのではないでしょうか。
 滝野瓢水と言う人の警句「手に取るな やはり野に置け蓮華草」で野草のイメージが
ありますが、レンゲソウは栽培植物なのです。マメ科レンゲ属の越年草。  
レンゲの呼び方には色々ありますが「ゲンゲ」が標準和名です。原産地は中国ですが南
の方でしょうか。中国江西省はレンゲの栽培が盛んで種子は日本にも輸出されています。 
 江西省は景徳鎮の磁器で有名ですが、中国有数の稲作地帯でもあります。
春の暖かい日差しに咲く紅い花は、野に遊んだ子どもの頃の記憶と共に私達の郷愁を誘
いますが、昔の週刊新潮の表紙を描いた谷内六郎も春の情景としてレンゲソウを描いて
います。
 小学校唱歌「春の小川」にも歌われています。