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新横浜公園生き物日記(168)
2011/06/25
 

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★ 写真  チガヤです
撮影日時: 平成23年6月16日
場  所: 北側園地3号水路

 チガヤ、イネ科チガヤ属の多年草です。
 新横浜公園の植相は外来種がその敷地の大部分を占めていますが
チガヤはれっきとした在来種です。
 梅雨の雨にぬれて花穂が重そうにうなだれていますが、好天が続
けばタンポポの実のように風で遠くに飛ばされます。
 ススキ、オギもカヤ(萱)と総称されます。「萱ぶき」の材料と
してお馴染みですが、萱葺き屋根も今は歴史的建造物でもなければ
見ることはありません。では、チガヤの語源はと言うと諸説ありそ
の中でもよく知られたものは、チガヤが群生している様子、細い葉
を一面に立てた姿からの連想で「千茅」。葉が赤くなる時期がある
ので「血茅」と言うのもあります。
 漢方ではこちらを使うようです。チガヤの根は漢方薬になり、薬
名は「茅根(ぼうこん)」です。
 陰干した根を煎じて飲むと利尿効果があるとのことです。
 もう一つ、チガヤの花穂は食べられます「ツバナ」の名を年配の
方ならご存知かもしれません。
 出穂前の葉鞘に包まれた花穂を抜き出して食べると、ほのかな甘
みがあります。 
 チガヤはサトウキビの近縁種です。今は甘いものが身近に溢れる
ほどあり、チガヤの甘味を甘いと感じる子どもは少ないと思います
が、万葉人も好んだ味です。