スタッフブログ|日産スタジアム
新横浜公園生き物日記(165)
2011/06/03
 

%A5%E0%A5%B7%A5%C8%A5%EA%A5%CA%A5%C7%A5%B7%A5%B3.jpg


★ 写真  ムシトリナデシコです
撮影日時: 平成23年5月25日
場  所: 北側園地バタフライガーデン

 「虫取り」の名がついていますが食虫植物ではありません。ナデシコ科マンテマ属の1年草です。
茎上部の葉の下に粘液を分泌する部分があり、茎を登る虫を阻止することができます。
でも、花に来る虫の多くは羽があり、虫除けの効能があるようには思えませんが、アリが運ぶアブラムシ予防には有効かも知れません。
 分泌される粘液が「ハエ取り紙効果」(意味がわかるでしょうか?ハエ取り紙を知る人も少なくなりました)でアリを寄せ付けません。もっとも、ムシトリナデシコの粘液にはハエ取り紙ほどの粘着力はありませんが。学名は(Silene armeria)でSilene(シレネ)はギリシャ神話に出てくる人物の名でバッカス(正確にはローマ神話の名)の養父の名に由来するそうです。バッカスはゼウス(ギリシャ神話での名、ローマ神話ではジュピター)の子どもですが、ゼウスの妻ヘラの子どもではありません。
 ヘラと言う人はとても嫉妬深い人でバッカスを亡き者にしようと色々策略を凝らしますが、父親のゼウスは必死にバッカスを守ります。結果としてバッカスはシレネの下に身を隠し、シレネといっしょにブドウ栽培やワイン作りに精を出します。バッカスはお酒の神様ですからお酒は大好きです。
 シレネもお酒は大好きで、その酔っ払った姿が学名の由来だそうですが、紅い花の色が酔顔を連想させるのでしょうか。