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新横浜公園生き物観察日記(179)
2011/09/21
 

スッポン.jpg
★ 写真  スッポンです
撮影日時: 平成23年8月28日
場  所: 投てき場上流側減勢池

 港北区主催の「水と緑の学校」が8月28日新横浜公園で開催されました。二日前に仕掛けた定置網に沢山の生き物がかかりました。その中でも圧巻がこのカメ、スッポンです。体長50cm位の大物です。網との比較でスッポンの大きさを想像してください。
 スッポン、カメ目スッポン科の爬虫類ですが高級食材でもあります。私たちが目にできるものは魚屋の桶で泳いでいる養殖か輸入ものです。野生ものは少なくなりました。
 スッポンと人間のかかわりは古く、今から3000年も前、中国の周の時代に国王に献上されたとの記録があります。日本でもスッポンの図柄が弥生時代の銅鐸に残っています。 「月とすっぽん」の例えもあります。同じようなものでも比較にならないぐらいの違いがある、の意ですが、これは江戸時代の作家「喜田村 庭」の書いた風俗百科事典「嬉遊笑覧」の一文「スッポンを丸と異名をつけて呼ぶ、漢名にも団魚と言うと等し。月は丸きなれど、丸と呼ぶスッポンとはいたく異なるなり」が始まりだとのことですが、諸説あり、スッポンはカメのスッポンではなく、朱盆がなまってスッポンになったとの話もあります。
 でも、このスッポン、つかまっても悠揚迫らず堂々としていて、皆が少し目をそらしたすきに池に戻ってしまいました。スッポンにとって迷惑な時間だったかもしれません。