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新横浜公園生き物観察日記(182)
2011/09/24
 

ツマキシャチホコ.jpg
★ 写真  ツマキシャチホコの幼虫です
撮影日時: 平成23年9月14日
場  所: スタジアム東ゲート橋緑地
 
 あまりうれしくはないのですが、この時期、新横浜公園の樹木は毛虫で賑わいます。
毛虫対策は「早期発見早期駆除」が鉄則ですが、なかなか鉄則どおりにはいきません。
気がつくのは、葉が食われ裸になった枝を見る時か、歩道に毛虫のフンが落ちているのを発見する時です。この時期の毛虫はこの写真のツマキシャチホコ(チョウ目シャチホコガ科)にしても、皆、でかいのが特徴です。かぶれたり、刺したりはしない毛虫ですがそのままにしておく訳にもいきません。なにしろ凄い食欲であっと言う間に葉を食いつくしてしまいますから。大食漢のくせにクヌギやコナラなどのブナ科の植物しかたべません。ツマキシャチホコには他にもタカサゴ、ムクの名をもったツマキシャチホコがおり、皆よく似ていて判別に困ります。でも、これはツマキシャチホコで間違いないと思います。
 私たちはツマキシャチホコを害虫として駆除される所までしか知りません、つまりは幼虫の姿しか知らないと言うことです。ツマキシャチホコの幼虫がどこで蛹になり、どのような蛾になるのかを知りません。昆虫図鑑には成虫の写真や他のツマキシャチホコとの見分け方も詳しく載っていますが、実物を見ることは稀です。「敵を知り己を知らば百戦危うからず」は孫子ですが、毎年出会うこの虫についても知っていることは少ないのです。