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新横浜公園生き物観察日記(185)
2011/10/14
 

トビイロスズメ.jpg
★ 写真  トビイロスズメ(蛾)の幼虫です
撮影日時: 平成23年9月30日
場  所: 北側園地整備予定地

 台風一過、北側園地の草木も冬支度を始めたようです。ススキ、オギの穂が出始め、イネ科の植物の葉から水気がなくなってきました。整備予定地のクズも例外ではありませんが、そのクズの葉に鮮やかな黄緑色のイモ虫がとまっています。トビイロスズメ(チョウ目スズメガ科)です。
 北側園地でスズメガの幼虫は珍しくはありませんが沢山いるのには驚きました。トビイロスズメは他のスズメガと違い幼虫形態で越冬します。幼虫形態は凍える冬を越すには不利なようにも思えますが、でも、それでトビイロスズメが減少することもないようなので生き物の生態とは不思議です。
 新横浜公園北側園地のトビイロスズメの食草はクズですが、マメ科の植物なら大豆、ハギ、ニセアカシアでも問題ありません。中国山東省、江蘇省あたりでは「豆虫」と呼ばれ食用とされています。
 無農薬の自然食品として人気があるそうです。殺虫剤を撒かれると虫はいなくなってしまいますから無農薬なのは間違いありません。その食べ方ですが、油で揚げたり、炒めたり、スープの具にしたりと多彩だそうです。中国清代の作家?蒲松齢(ほしょうれい)と言う人がその料理法を詳しく書いているそうですが、私は読んだことはありません。蒲松齢は「聊斎志異」の作者です。かなり変わった料理法が書いてあるのではないでしょうか。