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新横浜公園生き物観察日記(187)
2011/10/28
 

キタテハ.jpg
★ 写真  キタテハです
撮影日時: 平成23年10月17日
場  所: 北側園地1号水路
 
 キタテハ、チョウ目タテハチョウ科の蝶です。全国広範囲に生息する蝶で新横浜公園でもよく目にするチョウですが、発生時期により夏型、秋型と呼ばれます。夏型は羽の色がくすんだ黄色ですが縁取りや黒班はハッキリとしています。
 それに比べて秋型の羽は鮮やかな山吹色ですが縁取り、黒班の色は薄いのが特徴です。でも、季節型というものは、どこでも出るわけではありません。季節のない熱帯に季節型のチョウはいません。
 季節型を発生させるメカニズムはチョウが羽化する時の日照時間、温度差にあると言われています。春型の発生時期は3月から4月。夏型は6月から8月くらいですが,温度調整により夏型を春型に変えることは可能です。夏型と秋型の発生時期はほぼ同じですが、この季節、それほどの温度差があるようには思えませんが、キタテハでは形や色合いが違います。
 キタテハの食草はカナムグラ(アサ科の一年草)です。同じような名前の畑地雑草にヤエムグラと言うのがありますがこちらはアカネ科で違う種です。河川敷や耕作放棄地に大きな群落をつくります。
 鶴見川や鳥山川にも繁茂しています。新横浜公園の整備予定地にも生えていますから、食べ物には困らないはずなのでもっと沢山のキタテハがいても良さそうに思うのは、人間の勝手でしょうか。