スタッフブログ|日産スタジアム
新横浜公園生き物観察日記 194
2012/01/05
 

カンツバキ.jpg
★ 写真  カンツバキ(寒椿)です
撮影日時: 平成24年1月4日
場  所: スタジアム西側チケット売り場横

 明けましておめでとうございます。
新横浜公園からは今、富士山がクッキリと見えます。生き物の賑わいはありませんが、冷たい北風の中でも赤い花を咲かせている木はあります。カンツバキです。ツバキ科ツバキ属の常緑低木でツバキとサザンカの交配種だと言われています。ツバキとサザンカの一番の違いはその落花の姿にあります。ツバキの花は花弁とおしべが合着して一緒に落下します。花びらが散ることはありません。それに比べサザンカは花弁の一枚一枚が分かれて散ります。言葉で言うと「落ちる」と「散る」の違いでしょうか(新年早々縁起でもない。受験生には禁句の連発ですが気にしないでください)。では、カンツバキの花はどのように散るかと言うと、サザンカのように散ります。それなのに、なぜ、サザンカではなくツバキの名をつけたのでしょう? サザンカの花期は10月中旬から11月下旬でサザンカは冬の季語です。代わってツバキは12月中旬から4月頃まででツバキは春の季語です。
 春に咲く筈のツバキが早咲きで冬に咲くから「寒椿」です。それがサザンカなら遅咲きとなるので選ばれなかったのでしょうか? それとも、寒い季節に春の兆しを感じるには春の花、ツバキの方が相応しいと、昔の人は思ったのでしょうか。それでは、本年もよろしく。