スタッフブログ|日産スタジアム
芝生観察日記 第45話
2012/08/31
 

芝生観察日記の第四十五話です。
平成24年8月29日(水)

厳しい残暑が続いています。
8月ももう少しで終わりですが、日産スタジアムの夏はまだ終わりません。
9月1日に予定されている矢沢永吉さんのコンサート開催に向けて、昼夜を問わず設営作業が行われています。
日産スタジアムの芝生ピッチは、夏芝と冬芝を併用しています。猛暑日が続いている今年の夏は、夏芝にとっては願ってもない天気のようですが、実はそうでもありません。

これまでの期間で、正直言って夏芝の仕上がり状態は、我々グリーンキーパーの思う通りに行っていないのです。

シバフ45話1.jpg

原因は今年の春から夏にかけての天候が影響しています。
夏芝が動き出す4月から5月の日照時間が少なく、雨が多かったこと。例年は蒸し暑く冬芝が衰退し易い 梅雨入り後の天気が、予想外に爽やかだったこと。この2点が主に影響して冬芝がなかなか枯れずに残ってしまい、夏芝の勢いが出ませんでした。
そのため、下の写真のように芝は薄い部分が所々に見られます。これは冬芝が衰退して枯れた後のすき間です。我々の予想では今回のコンサート前までに全面夏芝で覆っていることを目標に管理してきたので、目標を達成できず少し残念です。

シバフ45話2.jpg

幸い、残暑はまだ続くようなので、コンサート後の回復を含めて、9/15のJリーグには万全の状態にしなければなりません。芝生が薄い部分に夏芝の匍匐茎が一生懸命伸びているので、我々も管理作業をしっかり進めて強い芝生に育て上げます。
コンサート後の状況はまた綴ります。