★写真:カワウ
撮影日:平成25年2月25日
場 所:北側園地 大池(仮称)
冷たい北風が強く吹く日が続いています。まだまだ、冬鳥の季節です。
今回は、冬鳥ではないですが、新横浜公園でよく見ることができる鳥を紹介します。写真中央の黒い鳥は「カワウ」です。鳥の仲間であるペンギンは、海の中で魚を捕るために飛ぶことをやめ、羽が退化しました。カワウは空を飛ぶことを諦めず、水中に潜水して魚を捕ることを得意としています。時には、水中に一分以上潜ることもあるようです。羽が濡れると飛べないため、写真のように乾かしている姿をよく見ることができます。また、飛ぶ際は助走をつけて飛ぶ姿が特徴的です。
新横浜公園の仮称大池では3から4羽のカワウが確認されています。是非観察してみてください。
★写真:ツグミ
撮影日:平成24年12月21日
冬鳥情報です。写真の鳥はツグミという鳥です。10月頃、繁殖地であるシベリア方面から群れで渡来してきますが、冬に群れは分解して、日本全国で見ることができる冬鳥の代表種です。ハトより一回り小さい鳥で、小さな昆虫や木の実を食べます。森ではあまり見られず、川や耕地、海岸など、開けた場所に生息するため、新横浜公園でも、よく確認することができる鳥です。3月頃、群れになってシベリアに帰ってしまうので、それまでに見つけて観察してみてください。
カブトムシの幼虫です。ちょっと季節外れな感じがしますが、是非みなさんにお知らせしたいと思いブログにしました。
新横浜公園では樹木の剪定、で発生した枝や落ち葉をゴミとして処理せず、細かく粉砕してから撹拌し、堆肥にして再利用しています。先日、その堆肥を撹拌しようとしたところ、中からカブトムシの幼虫が出てきました。
新横浜公園にはクヌギやヤナギなど、樹液を出す樹木が多数植栽されています。そのため、夏にはカブトムシやクワガタムシも確認されています。そのカブトムシの雌が堆肥置き場に卵を産み、孵化して成長したようです。
このまま撹拌してしまうと死んでしまいますが、来年の夏にまた、新横浜公園で少しでも多くの成虫が見られるように保護することにしました。保護した数は40匹弱です。
新横浜公園内にはカブトムシが成虫になるまでの安全な場所が見当たらず、十分な環境で育てる事ができないので、NPO法人鶴見川流域ネットワーキングさんに飼育をお願いしました。
NPO法人鶴見川流域ネットワーキングさんは、鶴見川を中心とした防災教育や、河川・流域の自然、歴史、地域について、流域学習・流域交流を行っています。新横浜公園内でも年に数回自然観察会や環境学習を行っています。
カブトムシの幼虫は一時的に衣装ケースに入れて飼育しますが、今後、どのように飼育していくかはまだ検討中です。成長も含めてこのブログでも紹介していきたいと思います。
鶴見川流域ネットワーキングHP http://www.tr-net.gr.jp/
★写真:オオバン
撮影日:平成24年11月14日
場 所:新横浜公園 大池(仮称)
夜はすっかり冷え込む季節となりました。冬は植物の動きが鈍くなりますが、冬鳥が見ごろの季節になります。
写真はオオバンです。全身黒ですが、クチバシから額にかけて白いのが特徴です。足にはヒレ状の水かきがついており、泳ぎも得意で、水草や昆虫を食べます。毎年、冬に新横浜公園へやってきます。少しずつ数を増やし、今年は既に50羽ほどのオオバンが確認されています。まだ、これから増え続ければ、今年は100羽ほどの群れになりそうです。新横浜公園で一番多く見られる冬鳥になるかもしれません。是非園路から観察してみてください。
★写真:ハシボソガラス
撮影日:平成24年11月7日
場 所:北側園地
一般的なカラスでどこでも見ることができます。しかし、その一般的なカラスには、ハシボソガラスとハシブトガラスの2種類あることはご存知でしょうか。その名の通り、くちばしが太いか細いかで見分ける方法が一つです。他にも頭の形や鳴き方、歩き方と、いろいろ違いがあります。
今回、新横浜公園にいた写真のカラスはハシボソガラスです。くわえているのはおそらくクルミの実です。この後、このカラスはクルミの堅い皮を割るために、高い位置からコンクリートの園路に落していました。それでも割れない場合は車に踏ませるために車道に落したりします。どこでも見ることができるカラスだからこそ、観察してみると結構面白いかもしれません。
カラスは頭が良く、人の顔を認識できると言われています。カラスに危害を加えると、数日にわたって攻撃をうける可能性もあるので、近すぎないように観察してみてください。
★写真:アジサシ
撮影日:平成24年10月1日
場 所:北側園地大池
直撃となってしまった台風17号の影響はみなさん大丈夫でしょうか。新横浜公園では、多少ドアの故障はありましたが、大きな倒木や、大雨による越流被害はありませんでした。そんな中、台風の風による嬉しい影響がありました。
上の写真はアジサシという鳥です。渡り鳥で春、秋に日本に立ち寄ります。新横浜公園でも春、秋に1羽、2羽確認したことはありますが、台風の翌日にあたるこの日は40羽ほどの群れで新横浜公園に飛来してくれました。写真のアジサシは、まだ幼鳥で全体的に灰色ですが、成鳥になると頭が黒く、体は白くはっきりとした色になります。
短い期間ですが、新横浜公園で見られるのでぜひお越しください。
★写真:ヒメアカタテハ
撮影日:平成24年9月9日
場 所:園路沿いコスモス植栽地
久しぶりのチョウチョのブログです。
今回撮影した上の写真のチョウチョはタテハチョウ科のヒメアカタテハです。幼虫は主にヨモギの葉っぱを食べ、成虫は色々な花の蜜を吸います。写真は、今まさに満開の黄花コスモスに止まって蜜を吸っている所です。成虫の羽は外側と内側の模様が全然違います。閉じたときの模様は枯れ葉や枝に似せる擬態色となっています。
このヒメアカタテハの他にも、この日はナミアゲハ、キアゲハ、キタテハ、イチモンジセセリなど、多くのチョウチョが蜜を吸いに来ていました。今まさに新横浜公園はバタフライガーデンとなっています。コスモスの景色だけでなく、その花に集まるチョウチョも観察してみてください。
★写真:ミンミンゼミ
撮影日:平成24年8月29日
場 所:東ゲート橋入口イチョウ
セミの鳴き声を想像した時、ミンミンゼミの鳴き声を想像する人が多いと思います。鳴き声も姿も大きいセミは、正に夏の風物詩ではないでしょうか。ミンミンゼミは日本全国どこでも見ることができ、先日ブログに載せたアブラゼミと並んで一番ポピュラーなセミです。「ミーンミンミン・・・」という大きな鳴き声で新横浜公園内のいたる所で鳴いています。残り少ない夏を感じるために、是非、鳴き声を辿って探してみてください。
★写真:ニイニイゼミ
撮影日:平成24年8月22日
場 所:投てき場外周ヤナギ
8月下旬に入り残暑が厳しい気候が続いています。その暑さの中、公園内はセミの鳴く声がよく聞こえます。
写真のニイニイゼミはアブラゼミなど他のセミと比べて、小型で全体的に丸い形をしています。幼虫は泥をかぶっているのが特徴で、木の根元付近で羽化します。初夏から「チー」と鳴き始め、8月までが見頃です。9月になると中々見られない種ですが、今年は晩春まで肌寒い日が続いたので、残暑も遅くまで残れば、まだまだ見ることができるかもしれませんね。
残り少ない夏休み、是非、セミや生き物を探しに新横浜公園へ来てください。
★写真:コバネイナゴ
撮影日:平成24年8月15日
場 所:北側園地田んぼ
バッタ目バッタ科イナゴ属のコバネイナゴです。町内会の方々と日産スタジアム運営ボランティアさんが管理している田んぼで発見しました。イネ科の植物の葉を食べるため、害虫とされ、水田や草原に多く見られます。イナゴの中では一番ポピュラーなイナゴで、佃煮として食べられることもあります。夏から11月頃まで見ることができます。
コバネイナゴがいた北側園地の田んぼは、地域の方々が6月に田植えをしました。まだ穂は出ていませんが、背丈を伸ばし、どんどん成長しています。穂をつけ黄金色の風景が広がるのが楽しみです。
左:6月9日田植え作業後の稲の様子
右:8月15日現在の稲の様子
★写真:コクワガタ
撮影日:平成24年7月29日
場 所:北側園地園路沿いヤナギの木
新横浜公園にクワガタが来ました。男の子だったら一度はあこがれるクワガタムシ。森に入って、クヌギやコナラの木にクワガタやカブトムシがいないか探した人も少なくないのではないでしょうか。今日確認したのはクヌギでもコナラでもなくヤナギの木です。カミキリ虫などが幹に傷をつけ、そこから蜜がでていました。発見したのは10時過ぎのことでした。クワガタやカブトムシは夜行性で夜探すイメージがありますが、コクワガタは昼も活動します。園内にはヤナギの木の他にクヌギやコナラの木が植栽されていますので是非探してみてください。蜜が出る場所は蜂も吸いに来ますので注意してくださいね。
★写真:チョウトンボ
撮影日:平成24年7月25日
場 所:北側園地大池
新横浜公園北側園地では多くのトンボが見られます。写真のトンボは、ここ数日特に多く見かける「チョウトンボ」です。チョウのように、ひらひらゆっくり飛ぶことから「チョウトンボ」と言われています。黒い体は光に反射すると、光の加減で虹色にも見えるきれいなトンボです。今年は例年より多く見られ、大池では産卵している様子も確認できました。最近、大池では、このトンボ以外にも多くのトンボが飛び交っていて、数分で7種類のトンボが確認できました。是非みなさんも多くのトンボを探してみてください。
上の写真は新横浜公園で撮影したものですが、小さくて見えづらいため、「トンボ観察図鑑」より引用させて頂きます。http://tombozukan.net/tb-cyo.htm
★写真:ヒマワリに吸蜜にくるナミアゲハ
撮影日:平成24年7月5日
場 所:中央広場花壇
ナミアゲハはキアゲハに並ぶアゲハの代表種です。キアゲハに似ていますが、前羽の模様が異なり、全体的に、より黄色に見えるのがキアゲハ、より黒く見えるのがナミアゲハの特徴です。中央広場の花壇に咲いたヒマワリは、最初にポットで育てた後、花壇に移植したのですが、ポットの期間が長すぎたせいか、大きくなる前に花を咲かせてしまいました。しかし、そこにナミアゲハが飛来したので撮影することができました。本当はもっと大きくなってから花を咲かせてほしかったのですが、咲いた結果、蝶々が飛来しているので、これはこれでよかったと思っています。
北側園地にもヒマワリを生育中で、咲き頃は7月下旬から8月くらいになると思われます。北側園地のヒマワリが咲いたら、またブログにて案内しますので、楽しみにしていてください。
★写真:ウシガエルとアメリカザリガニ
撮影日:平成24年6月13日
場 所:北側園地大池
写真は北側園地の大池にいたウシガエル(左)とアメリカザリガニ(右)です。
ウシガエルもアメリカザリガニも日本中で見られますが、どちらもアメリカ原産の外来種です。ウシガエルは元々、食用として輸入、飼育されたものが逃げたり、放されたりしたことで、現在では日本中で見られるカエルです。そして、そのウシガエルのエサとして同時期に輸入されたのがアメリカザリガニです。ウシガエルもアメリカザリガニも食糧に困った時は共食いもするほど食欲が旺盛で、日本在来の水生生物達の住処やエサがなくなり個体数が減少しています。アメリカザリガニに関しては捕獲、飼育は法律上問題ありません。しかし、ウシガエルに関しては外来生物法により特定外来生物に指定され、原則として飼育や輸入、運搬等が法律で禁止されていますので捕まえて持ち帰ることのないようにしましょう。
★写真:キジ
撮影日:平成24年6月14日
場 所:北側園地大池
北側園地大池に姿を見せたキジの雄です。昔話などでも馴染みが深いキジは、日本の国鳥であり、一万円札にも刷り込まれています。
写真のように、綺麗な緑色の体に目の周りの赤色が雄の特徴です。一方、雌は茶褐色の体に黒の斑点模様と目立たない体色をしています。地面の振動に敏感で、人間が感知する数秒前に地震を察知することができる能力を持っていると言われています。
渡り鳥が北へ飛び立ち始め、新横浜公園の鳥たちが少しさみしくなってきたこの時期ですが、キジは渡り鳥ではない留鳥なので、時々園内の芝生地でも目撃される鳥です。「ケーン」という鳴き声が聞こえたら是非辺りを探してみてください。
★写真:キタテハ
撮影日:平成24年6月4日
場 所:北側園地
タンポポの蜜を吸うキタテハ(黄立羽)です。キタテハは写真の通り羽の表と裏の模様が大きく異なります。枯れ葉のような目立たない裏面(写真右)に対し、開いた時に見える表面(写真左)は鮮やかなオレンジ色をしています。写真のキタテハは夏型ですが、秋型のキタテハの表面は、黒い斑点が小さく、夏型よりもオレンジ色が強いので、より鮮やかに見えます。3月から11月まで確認することができる蝶でタテハチョウ科の代表種とされています。保護色のため、見落としやすいですが、蜜を吸っている時は羽を開いたり閉じたりしているので、是非園内で探してみてください。
★写真:コシアキトンボ
撮影日:平成24年5月31日
場 所:北側園地バスケットボールコート横
コシアキトンボが公園内で飛翔していました。
シオカラトンボに負けず劣らずよく見ることができるのに、意外と名前を知られていないトンボです。黒色の体の腰辺りに白いテープを巻いたような模様から「コシアキトンボ(腰空きトンボ)」と名付けられました。雌や成熟していない雄は、白ではなく黄色いテープを巻いたような模様になります。複数体で縄張りを持ち、違う種類のトンボと縄張り争いをしている所もよく見かけられます。5月下旬から10月まで見ることができるトンボで、飛んでいても種の判別がつきやすいので是非探してみてください。
今回の写真は非常に分かりづらいので、最後に「トンボ図鑑」様(http://tombozukan.net/tb-koshiaki.htm)より画像を引用させていただきます。
★写真:アオダイショウ
撮影日:平成24年5月20日
場 所:北側園地大池沿い草地
公園内の草地でアオダイショウを発見しました。沖縄を除くと日本で一番大きなヘビで、都市部の公園や庭先でも見かける代表的なヘビです。昼活動するヘビで鳥の卵やネズミを食べます。
新横浜公園は生物多様性に配慮し、鳥の住処や昆虫の生活圏保護に考慮して、草地の刈り込みを最低限に抑えている場所が部分的にあります。そのため、アオダイショウのように毒を持っていなくても、人に危害を与えかねない生き物も住んでいる可能性があります。しかし、アオダイショウが住めるということは、それだけ自然環境が保たれているという証となります。
ヘビは個体によりますが、人を恐れていることが多いため、こちらが近づかない限りは攻撃してきません。公園内では、今まで確認されていませんが、日本にはヤマカガシやマムシのように毒をもつヘビもいるため、ヘビを見かけても近づかないようにしましょう。
★写真:キアゲハ
撮影日:平成24年5月14日
場 所:北側園地第二運動場北側橋付近
アゲハ蝶の代表種、キアゲハです。この春になって、何度か飛翔している姿は目視で確認していましたが、素早く逃げてしまうため、なかなかカメラに収めることができませんでした。今回はアカツメクサを吸蜜している所を撮ることができました。一本のアカツメクサをぐるっと一周吸蜜し、すぐ隣のアカツメクサに飛び移りまた吸蜜していたため、多くのシャッターチャンスを作ってくれました。
幼虫の時はセリ科のニンジン、パセリなどを食べるため、害虫扱いされる事もあります。同じアゲハ蝶の代表種、ナミアゲハと似ていますが、キアゲハの方が名前の通り黄色地が強いため種の確認は難しくはありません。11月まで見られるチョウですので、園内で探してみてください。
★写真:(左)アオモンイトトンボ、(右)シオカラトンボ
撮影日:平成24年5月9日
場 所:北側園地2号水路
新横浜公園でアオモンイトトンボとシオカラトンボが確認できました。場所は北側園地2号水路、ヘイケボタルの幼虫を放流した水路のテニスコート側です。
イトトンボ科のアオモンイトトンボ(写真左)は田んぼ、公園の池や水路、沼など様々な場所に生息しています。また、出現時期も4月から11月と長いので、比較的確認が容易なトンボです。水面近くの水草に止まっていることが多いので、今回の写真のように上から見る姿がよく観察できます。飛行中も緩やかに飛ぶ特性で、見失うことも少ないので捕まえなくても種の判別が容易なトンボです。類似種が数種いることに注意する必要があります。
トンボ科のシオカラトンボ(写真右)はトンボの代表種として多くの人に親しまれている種です。シオカラトンボの名前の由来は塩をまぶしたような模様から付けられていますが、写真のように雌の多くは黄色に黒い模様がつくことから「ムギワラトンボ」とも言われています。イトトンボとは違い、飛行は素早いですが、類似するトンボが「オオシオカラトンボ」くらいなので種の判別は容易です。
運動公園は通常、水辺が少ないのでトンボやホタルを見るには難しい環境にありますが、新横浜公園は遊水地公園でもあり、水辺を有する公園なので、このような水生昆虫も見ることができます。是非このような水生昆虫も探してみてください。
★写真:ミシシッピアカミミガメ
撮影日:平成24年5月1日
場 所:北側園地草地広場周り園路
お昼過ぎにミシシッピアカミミガメの子供が園路を歩いていました。池を泳いでいる姿は時々目撃しますが、園路を歩いているのは初めてみ見ました。この日はくもり時々雨で夜からは本格的な雨になる予報で昼前からにわか雨が降っていました。こんな日でも甲羅干しでもするのでしょうか?
ミシシッピアカミミガメはアメリカ原産、ヌマガメ科の生物で、通称「ミドリガメ」として有名です。繁殖が容易で夏祭りの屋台でよく売られていることでも親しみがある生き物です。しかし、「飼えなくなってしまった」などの理由で池に放された結果、在来種であるイシガメの生息地が奪われていることにより外来種問題にも挙がっています。
カメは甲羅干しすることにより体温を上げたり、ビタミンを補ったりします。冬眠から目が覚めたカメ達は、冬になるまでは甲羅干ししているので、新横浜公園でもその姿がみられるでしょう。
★写真 (左)ベニシジミ、(右)モンキチョウ
撮影日:平成24年4月13日
場 所:北側園地バタフライガーデン
4月13日、気候は暖かく普段は吹きつける強い風も本日は穏やかでした。そのため多くの蝶々が飛翔しているのを確認できました。
公園内に多くの蝶々を呼び込もうと4年前からバタフライガーデンプロジェクトを新横浜町内会の方々のご協力の下進めてきました。写真はそのバタフライガーデンで羽を休ませていたベニシジミとモンキチョウです。
ベニシジミはシジミチョウ科の蝶々で4月から6月に見ることができます。1.5cm程の大きさで、その名の通り赤橙色と灰色の羽が特徴です。
モンキチョウはシロチョウ科の蝶々で春先から9月まで見ることができます。モンキチョウというと黄色の蝶々のイメージが強いですが、メスに関しては黄色と白の2種類があります。よって写真のモンキチョウはメスだということがわかります。
春になり花が多く咲き始めるこの時期は花だけでなく、その花に集まる昆虫達にも賑わいを感じられます。
★ 写真 サクラソウの芽生えです
撮影日時: 平成24年3月12日
場 所: 北側園地3号水路左岸
厳しい寒さもそろそろ終わりです。たよりない陽射しの中にも春の兆しを感じます。
今年の1,2月の寒さは厳しく花の便りは遅れがちです。例年だと「春一番」の吹く時期です。春一番とは「立春から春分の間に吹く強い南風(風速10m以上)」のことですが、キャンディーズも歌っています(キャンディーズ、知っていますか?)梅や桜も例年より大幅に遅れそうですから他の植物の芽立ちも2,3週間遅れるのかと思いましたが、サクラソウに限って、それはなさそうです。去年のサクラソウの芽立ちは3月9日、北側園地3号水路で12株くらいの芽立ちでしたから、3日遅れと言うことになります。概して地面の下は外気の影響を受け難く、外気に直接さらされる樹木の花芽のように寒暖の影響は受けないようです。それに、サクラソウ自体が寒さには強く、この程度の寒さならどうということはありません。どちらかと言うと高山性の植物ですから地面が凍っても、乾燥しなければ平気です。なにしろ、サクラソウは春早くに咲くのがその名(学名)の由来です。
もっとも、これはギリシャ神話の話で、日本のサクラソウの名前の由来は「樹に咲く花のさくら」に似ているからだそうです。
我が国は草も桜を咲かせけり 小林一茶
★ 写真 ハシボソガラスの行水です
撮影日時: 平成24年3月2日
場 所: 北側園地3号水路
スズメと並んで旧い付き合いの鳥です。昔は童謡にも歌われ人気もあったのですが、何時の頃からかゴミ置場を荒らす都市の鳥として駆除の対象となってしまいました。
今でこそカラス(スズメ目カラス科の留鳥)は野鳥ですが、昔は神様のお使いで熊野那智大社の守り神でもあります。もちろん、ただのカラスではありません「ヤタガラス」と言う三本脚の烏で太陽を棲みかとしているカラスだそうですからスケールが違います。日本サッカー協会のエンブレムにも使われています。
新横浜公園のカラスはそんなに偉くはありませんが、頭は良い方です。新横浜公園で良く見るカラスは2種、ハシブトガラスとハシボソガラスです。その名のとおり嘴(くちばし)の大きさで見分けることができます。生息場所はハシブトガラスが森に棲み、ハシボソガラスが平地に棲み分けていましたが、生息環境の変化でハシブトガラスが都会に出てきて人間とのトラブルを引き起こし、嫌われ者になってしまいました。でも、悪いのは人間でカラスではありません。先ほど新横浜公園のカラスは頭が良いと言いましたが、新横浜公園のハシボソガラスは、クルミの実を空中からアスファルトの園路に落とし、割って食べる行動をしています。どこで習ったのか知りませんが、頭、良いですね。
★ 写真 雪をかぶったネコヤナギです。猫をかぶったわけではありません?
撮影日時: 平成24年2月29日
場 所: 北側園地投てき場横
今日29日新横浜公園は昨夜からの雪で一面の銀世界となりました。今年は閏(うるう)年で2月が29日あります。1日得をしたのか損をしたのか、人それぞれでしょうが、春は万人に平等に訪れます。その中でも早く春を告げる植物がネコヤナギ、ヤナギ科ヤナギ属、雌雄異株の小灌木です。ネコヤナギの名の由来はその名のとおり花穂の形を猫のしっぽに見立てての命名ですが、別名でエノコロヤナギとも呼ばれます。エノコロとは子犬のことで「犬子」「狗児」と書きますが、子犬のしっぽに似ていると言うことで和名では「狗尾柳」と書きます。ネコ、イヌどちらも身近な生き物ですが、どちらが好きかで揉めそうなネーミングです。他の樹に比べ、ヤナギの仲間の芽吹きは早いのですが、その中でもネコヤナギの芽吹きは早く、俳句の春の季語でもあります。
また、それだけでなく、流れの速い水辺に生息できる特質を備えています。速い流れに枝を折られないしなやかな弾力性、折れても引きちぎられない丈夫な樹皮、これらの特質がネコヤナギの水辺での生息を保証しているのです。ただ、可愛いだけではありません。
そう言えば、ネコヤナギの花言葉は「気まま、自由」ですが、他にもあります「努力は報われる」です。昔の人がネコヤナギに贈った最高の賛辞ではないでしょうか。
★ 写真 遠くてよく分からないかと思いますが、ハヤブサです
撮影日時: 平成24年2月17日
場 所: 北側園地第二運動広場
ハヤブサ、タカ目ハヤブサ科の留鳥です。
最近よく目にします。運動広場のネット上から睨みを利かせています。人が近づいても逃げようとしません。このグランドを狩り場として使っているようで、実際の狩りを目撃しました。小さな鳥(ツグミかヒヨドリの様に見えましたが良く分かりません)が運動広場を横切ろうとしたところ、上空から降下して、45度ターンでバックネット側に追い込み、羽根を広げて制動をかけ、足で獲物を捕まえようとしましたが、間一髪、小鳥は45度を上回る90度ターンでハヤブサの爪をかいくぐり、無事に逃げ遂せました。
狭い路地でのスポーツカーと自転車のバトルを見ているような気分でした。スピードだけでは獲物を獲ることは出来ないのが良く分かりました。ハヤブサは狩りの名手ですが何時も成功するとは限りません、狩りの成功率は20から30%、5回に1回成功すれば良いほうだそうです。
成功と言えば小惑星探査機「はやぶさ」に勝るものは無いでしょう、小惑星イトカワから石を採取し、地球に無事帰還した宇宙探査機です。他には東北新幹線E5系「はやぶさ」昔の東京―西鹿児島間の寝台特急「はやぶさ」名の復活です。陸軍一式戦闘機「隼」もありました。名前つながりの3連発ですが、皆、記憶に残るハヤブサです。
★ 写真 バンです
撮影日時: 平成24年2月16日
場 所: 北側園地田んぼ
バン(ツル目クイナ科)です。図鑑によると東日本では夏鳥とのことですが、今は冬、ホントに夏鳥でしょうか? それとも違う鳥でしょうか。
新横浜公園の減勢池では今、おなじバンでも、オオバンが目立ちます。50羽を超える群になっていますが、こちらは冬鳥です。くちばしの上が白いのが特徴です。
バンの姿が目に付くようになったのは、昨年の夏頃からです。額の「額板」が赤いのですぐに分かりましたが、動きが素早く、カメラにうまく納まってくれません。今はアシも枯れ、身を隠す場所も少ないので遠目からでも見ることができます。でも、バンの特徴である赤い額板はくすんで良く見えません。ニワトリの鶏冠のように一年中赤いと目立って良いのですが、バンの額が赤いのは婚姻色と言って繁殖期だけに見える特徴です。
バンは「鷭」ですが、他にもバンは沢山あります。車のバンは「トラックの荷台部分を貨物室にした有蓋商用車」で、小型車は「ライトバン」と呼ばれていました。もっと有名なバンは「VAN」デザイナーの石津健介氏の興したブランドでアイビールック、ボタンダウンシャツは60年代の若者の憧れでした。少し前の時代の話です。
でも、同じ名前の車種もブランド名も鳥のバンとは何の関係もありません。御粗末。
★ 写真 スタジアムを背景に早起きのウシガエルです
撮影日時: 平成24年2月10日
場 所: 新横浜公園北側園地
雨も上がり、寒さも少し緩んできましたが、いくらなんでもこれはないでしょう。
ウシガエル(カエル目アカガエル科)です。外来生物法の特定外来生物に指定され、移動や許可された飼育以外は禁止のカエルですが、今さら解説の必要のないくらい馴染みのある生きものです。でも、いくら気が早いと言っても啓蟄(二十四節気の一つ、新暦3月6日頃)には早すぎるのではないでしょうか。なぜ今頃、冬眠から覚め、こんな所でお昼寝をしているのでしょう? アスファルト園路は昼間の陽光で温かく、うたた寝には良さそうですが、それは昼間だけの話、夜になると凍えて死んでしまいます。
それに、こんなに目立つ所にいたら、お腹をすかせたカラスに襲われてしまいそうです、別名、食用ガエルですから食べて不味いはずはありません。でも、どこへ行こうとしていたのでしょう。カエルの視線の先には減勢池の水面が広がっていますが、まだ、氷の張る季節です。
冷たい水で眼を覚まそうとしているのかもしれませんが、心臓麻痺でも起こしたら大変です。ま、それは冗談として多少の温度変化などにはビクともしない外来種の強靭な生命力を実感しました。外来生物法の必要な訳が分かりました。でも、感心ばかりもしていられません。在来種よ、頑張れ、がんばろう日本。
★ 写真 カワセミです
撮影日時: 平成24年2月3日
場 所: 北側園地1号水路
水辺の宝石、カワセミです。ブッポウソウ目カワセミ科の留鳥です。北側園地では良く見かける野鳥ですが、今の季節は身を隠す草むらもないので余計目に付きます。大砲のような望遠付カメラを抱えたバードウオッチャーのアイドル的存在で人気があります。
「翡翠(ヒスイ)」は元々、中国ではカワセミの呼び名でした。ところが、その美しさから鳥の名前ではなく宝石の呼び名となったと言うことです。でも、今でも翡翠と書いてカワセミとも読みます。古代日本ではヒスイのような宝石は「玉(たま)」と呼ばれ、カワセミは「ショウビン」で同じ呼び方をされたことはないようです。「ショウビン」は「カワセミ」の古語と言うことになります。
カワセミは清流の鳥です。宮沢賢治の童話「やまなし」にもカワセミの狩りが描かれています。蟹の兄弟が川底で話をしていると「その時です。俄かに天井に白い泡がたって、青びかりのまるでぎらぎらする鉄砲弾のようなものが、いきなり飛びこんで来ました」水の中からカワセミが狩をする様子を見るとそのように見えるのではないでしょうか。でも、残念ながら新横浜公園の水路にはカワセミが飛びこめるような深みはありません。それに、今は冬です、カワセミも温かい蒲の穂綿が恋しいのではないでしょうか。
★ 写真 池が凍りました
撮影日時: 平成23年2月3日
場 所: 北側園地排水門前の池
見事な結氷です。寒い日が続きますが、横浜の光景とも思えません。オホーツク海の流氷と見まちがえる。そんな訳ないか?でも、岸に付いた氷は白く、流氷の漂着のように見えないこともありません。
この池は園内の雨水排水用で、去年整備されたばかりです。面積のわりに水深が浅く、冷えやすい構造なのでしょう、全面結氷で岸に近いところでは氷の厚さは8ミリくらいありました。
岸辺の氷が白いのは氷と水の間に隙間があるからです。では、その隙間はなぜ出来たのかと言うと、この池の水は一定水位になるとポンプにより外に排水されます。そのため、水位が下がり、満水位の時に出来た氷は護岸に付いたまま置き去りにされ、このように白く見えるのです。しばらくして流入水により水位が元に戻ると氷は透明になります。
このまま寒い日が続くと、ブリューゲルの冬の情景「雪中の狩人」のような光景が北側園地で見られるのでは、と、チョットは期待しますが、気持だけです。寒いのは苦手です。
ちなみに、人が乗っても割れない氷の厚さの目安は14ミリだそうですが、では、それで安全かと言うと、そうでもない。氷は気温、水温、出来方等々の条件により強さは変わるので一概には言えないそうです。「薄氷を踏む」の言葉もあります。
★ 写真 麦の遅い芽吹きです
撮影日時: 平成24年1月22日
場 所: 北側園地の耕作地
久しぶりの雨、それも、みぞれ交じりの冷たい雨でした。夜半からは雪に替り、翌朝には新横浜公園は一面の銀世界となりました。
昨年の暮れから1ヶ月を超える晴天が続き、湿度も20%を切る日が続いていました。湿度20%とはサハラ砂漠並みの湿度だとテレビの天気予報で言っていましたが、この雨で乾燥注意報(1988年までは「異常乾燥注意報」と言っていました)は解除となりました。
公園利用者にとって晴天続きは悪いことではないのですが、この乾燥した天気で影響を受けた植物があります。ムギ(麦)です。ムギの播種時期は最近の温暖化傾向を考慮し、遅く播く傾向にありますが、今年度(平成23年)新横浜公園では12月12日に播種し、発芽したのが1月20日でした。発芽までの期間が36日もかかっています。一昨年(平成21年)は12月12日に播種し、発芽したのは12月26日で、発芽までに12日ですから、一昨年と比べると3倍の日時がかかったと言うことになります。
1ヶ月以上続いた晴天が土壌の水分までも減らし、麦の発芽を遅らせたと言うことです。地中の温度や湿度は外気の影響をそんなに敏感には受けないものですが、麦の種にとってはとても過酷な土壌条件だったのでしょう。冷たい雪も麦にとっては恵みの雨です。
★ 写真 水鳥の整列です(コサギ、コガモ、アオサギ)
撮影日時: 平成23年1月22日
場 所: 投てき場横減勢池
昨日は久しぶりの雨、それも、みぞれ交じりの冷たい雨でした。
この時期、北側園地を吹きぬける風は冷たく、全身ダウンジャケット仕様のコガモでも風を避けます。足の長いサギはよけいに寒そうに見えますが北側園地で、水鳥一番のお気に入りの避寒場所がここです。この場所は工事予定地で、工事用フェンスに囲まれ人の出入りはありません。
護岸の整備は終わっていますが、今は人の背よりも高いアシが繁茂して格好の風よけを作っています。南は水面で背後にはアシ原、武田信玄が川中島の合戦で用いた「鶴翼の陣」のようです。安全に配慮した鉄壁の構え(陣形)と言えましょうか。
「陣形」とは古来、戦闘部隊の展開を決める作戦のことを言いますが、その起源は中国にあります。
孫子や三国志でお馴染みです。日本で有名なのは武田信玄の「武田八陣形」ですが、その陣形の名称には鳥の生態に関するものもあります。前記した「鶴翼」は鶴が羽を広げた様子ですし、「雁行」は雁の渡りの姿です。近代戦では火器の発達により、密集形態で戦闘を行うことは少なく、散兵での戦いが主流ですが、鳥の渡りの姿や、生き物の形から戦闘をイメージした戦国武将や参謀は優れた自然観察者だったのかもしれません。
そう言えば、アメリカンフットボールでは「陣形:Fomation」は今でも健在です。
★ 写真 ゴイサギの幼鳥です
撮影日時: 平成24年1月8日
場 所: 北側園地3号水路上流側
ゴイサギです。ゴイサギは観察日記190号でも紹介しましたが、今回は幼鳥です。
運動広場横の3号水路で一休みしていました。でも、あまりに無防備すぎないでしょうか、3m位横をジョギングや散歩の人が通り過ぎます。本人は保護色で隠れたつもりかも知れませんが、丸見えです。寝ているのでしょうか?
ゴイサギの成鳥と幼鳥の違いはその羽根の色で分かります。成鳥は頭から背は緑黒色、
翼上面は灰色です。幼鳥は全体が灰色味の茶色で翼上面に白い斑点があります。この斑点が星のように見えることから「ホシゴイ」とも呼ばれます。
ゴイサギの和名は「五位鷺」ですが、五位とは律令制度の官位の一つです。どれくらい偉いかと言うと「官位相当表」によると五位には正・上下、従・上下の4つの区分があり、従五位上は少納言です。宮中に入れる身分と言うことですから偉いのでしょう。では、なぜ、この水鳥がそんなに偉い名前をもらったのか、との話が平家物語(第5巻)にあります。庭に飛んできた水鳥を醍醐天皇の命で捕まえようとしましたが、捕まりません、そこで、鳥に、これは天皇の命であると言うと、おとなしく捕まったと言うことです。
宣旨に従う態度が評価され五位の名を賜ったと言うのが名前の由来ですが、逃げていたらどんな名が付いたのでしょうか。
★ 写真 カワウです、それもこんなに沢山の
撮影日時: 平成24年1月4日
場 所: 北側園地減勢池上空
カワウの群舞です。50羽はいたのではないでしょうか。
新横浜公園の減勢池は鶴見川に沿って細長く鶴見川の越流堤側はアシ原ですが、対岸は
運動公園で散歩やジョギングの人達で人影の切れることはありません。このような形態の池は大型の水鳥にとってあまり居心地はよろしくないと見えて、普段、大型の鳥を見かけることは少ないのですが今回は違いました。
年末、年始で公園利用者が少ないのもその理由の一つでしょうが、減勢池の水面に黒い集団が群れていました。最初、オオバンかなと思いましたが、近づくと人影に気付いたのか一斉に飛び立ちました。減勢池の水面をざわめかし、空が黒くなるよう、と、言うと嘘になりますが、カワウの大群でした。
カワウ、ペリカン目ウ科の留鳥でテレビでもよく話題になります。それも、害鳥として。神奈川県内でも相模川等では、放流した稚アユや養殖場の魚を荒らすと言うことで嫌われています。2007年6月以降鳥獣保護法の狩猟鳥、29種の中にも入っています。鶴見川には漁業権の指定は無いので鉄砲で撃たれることはないと思いますが、でも、どこから来たのでしょうか? 飛び立ったカワウはしばらく新横浜公園上空を旋回した後に西の空に消えて行きました。50羽を越えるカワウが空を舞う姿には迫力がありました。
★ 写真 カンツバキ(寒椿)です
撮影日時: 平成24年1月4日
場 所: スタジアム西側チケット売り場横
明けましておめでとうございます。
新横浜公園からは今、富士山がクッキリと見えます。生き物の賑わいはありませんが、冷たい北風の中でも赤い花を咲かせている木はあります。カンツバキです。ツバキ科ツバキ属の常緑低木でツバキとサザンカの交配種だと言われています。ツバキとサザンカの一番の違いはその落花の姿にあります。ツバキの花は花弁とおしべが合着して一緒に落下します。花びらが散ることはありません。それに比べサザンカは花弁の一枚一枚が分かれて散ります。言葉で言うと「落ちる」と「散る」の違いでしょうか(新年早々縁起でもない。受験生には禁句の連発ですが気にしないでください)。では、カンツバキの花はどのように散るかと言うと、サザンカのように散ります。それなのに、なぜ、サザンカではなくツバキの名をつけたのでしょう? サザンカの花期は10月中旬から11月下旬でサザンカは冬の季語です。代わってツバキは12月中旬から4月頃まででツバキは春の季語です。
春に咲く筈のツバキが早咲きで冬に咲くから「寒椿」です。それがサザンカなら遅咲きとなるので選ばれなかったのでしょうか? それとも、寒い季節に春の兆しを感じるには春の花、ツバキの方が相応しいと、昔の人は思ったのでしょうか。それでは、本年もよろしく。