新横浜公園生き物観察日記237

★写真:タヌキ
撮影日:平成26年11月16日(日)
場 所:日産フィールド小机脇階段下


この日の朝、日頃公園をご利用いただいている方から「タヌキが側溝にいる。」という知らせを受けました。職員で確認したところ、側溝の端でおとなしくしているタヌキを発見しました。見たところ、毛並みもよく疥癬症(かいせんしょう)にもかかっていないようで、音や光にも反応することからひどく衰弱している様子ではありませんでした。しかし、どうやらこの側溝からは自力で抜け出すことが出来ないようでした。
市立動物園の専門的なご意見を聞いたところ「フタを外してタヌキが通れる空間を作れば、自力で住み家へ逃げる。もし、逃げないようだと衰弱や病気のため治すための処置が必要」というアドバイスをいただきました。いつからこの場所から出られなくなったのかがわからないため、すぐにでも出してあげたいのですが、この日は日曜日でランニングイベント等も行われ、公園内は多くの人で賑わっていました。側溝から出たタヌキが、利用者へ危害を与えるリスクを少なくするため、また、タヌキは夜行性であることから昼間にフタをあけるのをやめ、暗くなるまで待つことにしました。
そして、暗くなりフタをあけた時の様子が上の写真です。まだ近くに職員がいるからか、警戒してなかなか出てきませんでした。結局この日は、フタを開けたまま、コーンバーで人が近づかないようにして、様子を見ることにしました。そしてタヌキは夜のうちに無事
脱出し、自分のお家に帰ったようで一安心です。ご連絡いただいた方、ありがとうございました。
タヌキは新横浜公園にやってくる生き物の一つです。愛らしい姿形をしておりますが、野生生物のため、人に危害を加える可能性があります。見つけても近づかず、温かく見守ってください。