観察日 : 2018年 2月28日(水)
場 所 : 大池とその周辺
生きもの: ホトケノザ、オオイヌノフグリ、オオバン、アオサギ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
最近まで10℃を下回る日が続いていましたが、ようやく春を感じられる暖かさになってきました。この日は、風が吹くと少しひんやりするものの、止むとポカポカの陽気でした。
そろそろ春の花が咲き始めているかなと足もとを探していると、見つけました!紫色で細長い形をした花「ホトケノザ」です。葉の様子が、仏様が座る蓮華座に似ていることからそう名付けられています。ついでに茎も触ってみてください。シソ科の植物ですので、四角い形をしています。
青と白の色合いがきれいな花「オオイヌノフグリ」も咲いていました。陽が当たっているときに花びらを広げるようで、このときは今だ!とばかりに目いっぱい咲きほこっていました。写真を撮ろうとかかんで膝をつくとヒンヤリ。見るとそこには濃い緑色したオオバンの糞がありました。みなさんも写真を撮る際はお気をつけください。
ホトケノザ(シソ科)
オオイヌノフグリ(オオバコ科)
膝で潰れたオオバンの糞
そんなオオバンに行動の変化が感じられました。下の写真は見慣れた食事風景。以前は近寄っていくと逃げて池に入っていきました。今回も同じくらいのスピードで近寄っていくと、エサを食べながらもこちらに気付いてはいるようで、群れがゆっくり池へ歩んでいるのですが、池に入りませんでした。オオバンにもきっと安心感が出てきているのでしょう。観察を続けていると、歩いて食べるのが疲れたのか、座り込んで食べ始めるものも。こんなオオバンを見ていると平和だな~と感じます。
見慣れたオオバンの食事風景
座り込んでも草を食べます
大池には、岸辺で休息するコガモやハシビロガモ、オカヨシガモ等のカモの仲間やアオサギ、アシ原にはオオジュリンも見られました。年中見かけるアオサギですが、今回は装いが違います。風になびく胸や背中の飾り羽とピンク色の嘴。繁殖が近づき、いろっぽくなっていました。素敵ですね。
だんだんとツバメもやってきます。野の花、木の芽吹き、冬の寒さから目覚め、生きものが一層にぎやかになっていきます。みなさんも暮らしの足もとから春を探してみませんか?
婚姻色のアオサギ