観察日 : 2020年 3月25日(水)
場 所 : 大池沿い、水路付近
植 物 : ソメイヨシノ、タチイヌノフグリ、オランダミミナグサ、ヒメスミレ、
キュウリグサ、トウダイグサ
昆 虫 : アゲハ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
北風が吹き、冬が舞い戻ってきたような寒さだった前日から一転、今日の日中は上空からヒバリのさえずりが聴こえてきそうな暖かい陽気になりました。
新横浜公園のソメイヨシノは、19日(木)に標本木が開花したようですね。公園に入り、サクラを見ると、3分咲き程度といった様子。週末の暖かさで一気に開花がすすんだだろうと思っていたため、昨日の北風で散ってしまったかと近寄って見てみると、膨らんだつぼみがまだたくさんありました。
ソメイヨシノと穏やかな大池 暖かさが伝わってきますね。
ソメイヨシノ もう少しで咲きそうなつぼみがたくさん!
水路の様子を見ながら歩いていると、飛んでいるアゲハを発見。先週末、暖かい日が続いたため、羽化したのでしょう。水辺の泥地に着地して、吸水をしているようでした。吸水行動は、産卵のエネルギーにするため、一般的に雌の方がよく行うようですね。
吸水するアゲハ
サクラのように目立つ花だけではなく、足もとにもたくさんの草花が咲いてきているので、2月上旬の生きもの観察日記で紹介したオオイヌノフグリとホトケノザ以外の5種を紹介します。
タチイヌノフグリ(オオバコ科) 場所:下地図 ①
おなじみのオオイヌノフグリは地面を這っていますが、こちらは名前の通り立っていて、花は小さい。春から初夏にかけて見ることができます。
オランダミミナグサ(ナデシコ科) 場所:下地図 ①
ハコベと同じナデシコの仲間。ハコベは、茎に1列の毛が生えていますが、こちらは茎や葉など全体に毛が多く生えています。
ヒメスミレ(スミレ科) 場所:下地図 ②
小さくてとてもかわいらしいスミレ。距(写真の赤丸)は、白っぽく、赤紫色の斑点があります。つい見過ごしてしまうので、見つけたときはとても嬉しくなります。
キュウリグサ(ムラサキ科) 場所:下地図 ③
葉をもむとキュウリの匂いがすることが名前の由来。ワスレナグサと同じ仲間なので、花がよく似ています。 2㎜ほどでとても小さいのでよく探してみてください。
トウダイグサ(トウダイグサ科) 場所:下地図 ③
油を入れた皿を置く照明器具の燈台に似ているのが名前の由来。黄緑色で目立たないですが、形が特徴的なので見つけるとすぐに分かります。毎年この場所付近にたくさん生えてきます。
新型コロナウイルスの影響がとても心配されています。地面のコンクリートのちょっとした隙間など、暮らしのすぐそばでも野の花を見つけることができます。みなさんの足もとで春を探してみてはいかがでしょうか?