観察日 : 2016年 8月29日(月)
場 所 : 投てき練習場 園路
生きもの: クズ、ツルマメ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
今回は花が咲いていたクズとツルマメを紹介します。どちらもマメ科のつる植物です。花は、蝶形花とよばれる蝶に似たような形をしており、マメ科の特徴です。シロツメクサも同じ仲間で、蝶のような花をしてないじゃないかと思われるかもしれませんが、1つひとつの花を見ると同じつくりになっています。
クズは、漢字で書くと「葛」。みなさんもよく知っている風邪薬の葛根湯や葛粉(根からとったでんぷん)に用いられる植物です。名前の由来は、吉野川の上流にあり、古事記や日本書紀に登場する国栖が葛粉の産地だったからといわれています。花は葉の影にあったりしますので見逃しやすいですが、房状にたくさん咲かせて甘くいい香りがします。秋の七草の1つでもあります。
ツルマメは、園内の水路のいたるところにあります。べたーっと覆っている植物があったら、ツルマメと思ってよいかと思います。花はクズのように房状にはつけず、小さくてかわいらしい感じです。このツルマメは、ダイズの原種と考えられていますが、豆は大きくありません。長さ約3cmの豆果に3個程の種子をつけます。食べられますが、おなかの足しにするにはかなりの頑張りが必要ですね。
クズの花
ツルマメの花
びっしりと覆っているツルマメ