観察日 : 2018年 12月7日(金)
場 所 : 日産フィールド小机脇植え込み、ポンプ池周辺、大池周辺
生きもの: ハシボソガラス、モズ
痕 跡 : カラス類の巣、モズのはやにえ(アオオサムシ、クロスズメバチ)
記事作成: 横山大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
朝夕の冷え込みが厳しくなってきました。虫、魚、爬虫類等々、様々な生きものが生活している我が家では、暖房を消せない日々が続いています。
さて、冬本番に突入しつつある今日、案の定昆虫たちの姿はほぼ見られなかったので、今回も鳥類を中心に観察して来ました。JR小机駅側の歩道橋から公園に向かいました。周囲堤の階段を降りるとすぐに日産フィールド小机がありますが、周辺の植え込みの桜の木のかなり高い場所に、枝が絡まったような塊が乗っかっていました。「鳥の巣かな?」と思い、カメラを向けます。ファインダー越しに見てみると、小枝に紛れて針金製のハンガーが器用にいくつも編み込んであります。鳥は鳥でも、カラスの巣でした!
カラスの巣
巣の周辺や、公園全体でハシボソガラスを多く見かけたので、おそらく彼らの巣だと思われます。しかし、カラスの繁殖期は春なので、現在は空き家のようでした。人が多く暮らす地域のカラスは、巣材にハンガーや荷造り紐といった、私達の生活由来のものを使うことが多いそうです。中でも針金製ハンガーは長さや太さがちょうどいいらしく、人家から持ち去ってまで使うこともあるようです。彼らの繁殖期には、ハンガーは家の中にしっかり片付けておきましょう。
ハシボソガラス
今日見かけたハシボソガラスは、誰かが落としていったものと思われるご飯粒を啄んでいました。カラスのたくましさを感じました。その後は大池方面に向かい、周辺を散策していると、私の好きな鳥、モズを発見です!枯れ葉に紛れて見失いかけました・・・。
モズ
モズといえば、「はやにえ」です。昨年もブログで取り上げましたが、今回は「アオオサムシ」や「クロスズメバチ」といった、前回見ることのできなかったはやにえを見つけることができました。いずれも状態が良く、最近モズによって「はやにえ」にされたものと思われます。
アオオサムシの「はやにえ」
クロスズメバチの「はやにえ」
他にも、コバネイナゴやエンマコオロギ、オンブバッタ、ミミズ、チョウ類の幼虫といったよく確認されるものの「はやにえ」も多く確認できました。これは、新横浜公園で暮らしている小さな生きものと、モズとの関わりがよく分かる貴重な痕跡です。ご興味のある方は、ぜひ探してみてください!
これからが冬本番です。更に寒くなるので、体調を崩さないように注意しながらフィールドワークをお楽しみください!