7月23日(土)、「新横浜公園四季折々のいきもの観察会」(協賛:奈良造園土木株式会社)の2回目の観察会が行われました。
今回は「セミの羽化と昆虫トラップ観察会」と題し、セミが羽化する様子と事前に仕掛けたトラップ(罠)に集まる昆虫たちを観察しました。全5回の観察会のうち、唯一夜に行われる観察会です。
まずは、教室でスズメバチに遭遇した時の対処法など、自然を観察するときに大切なお話がありました。昆虫トラップ観察の際には、赤いフィルムなどを使用し、昆虫には見えない赤い光にてハチがいないかどうか安全確認をする説明がありました。
次に、公園内での観察会です。まずは、セミが羽化するポイントに行きました。時間は18時半すぎ。日が落ちていないためまだ明るく、セミが羽化するには少し早い時間です。そこで、最初はセミの抜け殻探しを行いました。
今回集めたセミの抜け殻はほとんどがアブラゼミでした。新横浜公園で最も多く見られるのがアブラゼミだと納得できます。木を上っている幼虫が5~6匹見られ、羽化の期待を持ちつつその場を離れました。
続いて、新横浜公園内を歩いて移動しながらの自然観察会です。ヒシなど、今回のテーマであるセミと昆虫以外の話も聞くことができました。先日の大雨により、中身の少ないヒシの実が多く水際に上がっていました。ゆでると、栗のような味がするそうです。
ヒシの実について説明中
そして暗くなった頃、事前に仕掛けた昆虫トラップを順番に回りました。今回はカブトムシのメスとコクワガタ、ヤブキリ(キリギリス科)のメスなどを見つけることができました。カブトムシが見つかると歓声が上がりましたが、今回の観察会では、オスは見つかりませんでした。
昆虫トラップ観察中
コクワガタのオス
カブトムシのメス
ヤブキリ(キリギリス科)のメス
完全に暗くなった20時頃、セミの羽化を観に行きました。木に止まったセミの背中から成虫が出る様子が観察できました。参加者からは「すごい!」「がんばれ!」との声が挙がりました。
セミの羽化観察中
木を登ってこれから羽化しようとするセミも多くいました。セミの羽化の観察が子どもたちの夏休みの思い出として残ってほしいと思います。
最後に、教室に戻り、今回仕掛けたトラップの作り方を教えていただきました。材料はバナナ・ドライイースト・焼酎です。ベランダなど暖かいところで半日ほど発酵させて作ります。これでみんなも昆虫が集まるトラップを作れますね。
次回の四季折々のいきもの観察会は9月19日(月祝)開催です。この日は、慶應義塾大学名誉教授の岸由二先生を特別講師にお迎えしてバッタとりなどの自然観察と新横浜公園の生きもののにぎわいについての講演を行います。皆様のご参加をお待ちしております。観察会の様子はまた、ブログで紹介します。
この「新横浜公園四季折々のいきもの観察会」は年5回の観察会を予定しており、奈良造園土木株式会社様にご協賛いただいています。また、鶴見川流域ネットワーキングさんに講師を依頼しています。
今回観察会のために特別にトラップ設置を行いましたが、普段は無断でのトラップ設置は禁止となっております。また、公園内で捕まえた昆虫は放してあげるなどの配慮をお願いいたします。