2024年11月16日 新横浜公園の生きもの博士になろう!2024 第4回「初冬の自然観察&花さく新横浜公園大作戦!」を開催しました

 鶴見川の多目的遊水地として水と緑が豊かな新横浜公園には、多種多様な生きものが生息しています。生きものを好きになり、理解を深めていただく機会として、今年度も「新横浜公園の生きもの博士になろう!2024」(協賛:株式会社春秋商事)を開催。年5回を予定しました。

 今回は、水辺の野鳥や草花の観察とハマカンゾウの植栽を行いました。講師は、NPO法人鶴見川流域ネットワーキングさんです。

 はじめに双眼鏡の使い方の説明です。天気が良いときは、絶対に太陽を見ないように気を付けましょう。目を傷めます。飛んでいる鳥を観察しているときは要注意です。双眼鏡が視力に合っていないとはっきりと見えないため、視度の調整をしました。

 スタートして間もなく、ピーヨ、ピーヨと鳴き声が聞こえ、クスノキの樹冠(枝葉の茂っているところ)から鳥が3羽ほど飛んでいきました。おなじみのヒヨドリです。少し進んでバタフライガーデンに到着すると、ランタナの花にツマグロヒョウモンの雄が数匹、吸蜜にきていました。日差しを浴びてとても暖かそうでした。チョウの紹介をしていると「カマキリがいた!」と子どもの声。子どもたちの発見力、さすがですね。オオカマキリが訪花する昆虫を待ち伏せていたのかもしれません。

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双眼鏡の使い方

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バタフライガーデンのランタナ

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吸蜜するツマグロヒョウモンの雄

SBT60850_Re.jpgオオカマキリが待ち伏せていました

 大池にさしかかったところで、越流堤の水位計を見ると、モズがとまっていました。肉眼で場所を確かめてもらい、双眼鏡で観察します。鳥が小さいとその場所を探しあてるだけでも大変ですね。池の水面にはオオバンが登場。黒い体におでこと嘴(くちばし)の白が目立ちます。そして、カンムリカイツブリも現れてくれました。水面には鳥の姿はあまり見られず、水辺に生えているヤナギやガマ、アシの根本にハシビロガモやコガモが多く、首をまるめて休んでいました。

 ハシビロガモは水面に嘴をつけて、プランクトン等を食べていると言われています。新横浜公園では何を食べているのか、プランクトンネットで採集してみると、ピコピコと動く生きものがたくさん。ケンミジンコやゾウミジンコの仲間が多かったようです。

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野鳥観察の様子

IMG_4489.JPG小さなハンター モズ

PB161194.JPG白いおでことクチバシが特徴のオオバン

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ハシビロガモ

PB161211.jpgカンムリカイツブリ

AB100337.jpgプランクトンネットで微生物を採集

P6180423.jpgケンミジンコの仲間

RIMG3327.jpgゾウミジンコの仲間

 大池からいったん離れて、メドウガーデンの方へ。ここでは、モズのはやにえ探し。枝の先に虫などが刺さっていないか、みなさんに探してもらいました。静かな時間が少し流れて、「いた!」と無事に発見。指をさした先には、枝にオンブバッタが刺さっていました。今年は暖かいためか、例年よりもはやにえの数が少ないようです。

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モズのはやにえ探し

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はやにえにされたオンブバッタ

 ハマカンゾウを植える場所に到着しました。株分けしてから、1株ずつ植えていきました。ハマカンゾウの花期は、7月下旬から10月上旬頃まで。元気に生長して、きれいな花をたくさん咲かせてほしいですね。

AB100249.jpgハマカンゾウの株分け

AB100252.jpg来年元気に花を咲かせてね

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ハマカンゾウの花

 野鳥観察の後半戦スタート。さっそく姿を見せてくれたのはカワセミでした。きれいな色合いが素敵です。そして、大きな白いサギ、ダイサギ。シュッと嘴が水中に入り、小魚か何かを捕らえた様子も見ることができました。水際の陸上では、オオバンがもぐもぐタイム。休日の草地広場は、とても賑わっていましたが、立ち入り禁止になっていた範囲では、タヒバリとハクセキレイがたくさん見られました。突堤に移動すると、水辺にはたくさんのハシビロガモとコガモが休息中。数羽は水面を泳いで目の前を通ってくれたので、近くで観察することができました。

 アシ原は小鳥たちのレストラン。葉鞘(茎を包んだ葉)をめくると小判状のものがついていました。カイガラムシの仲間で、冬の野鳥にとって大切な食べ物になっているんですね。今回は、2時間ほどで22種の野鳥を観察することができました。

IMG_4508.jpgカワセミ

IMG_4510.JPGダイサギ

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上陸して草を食べているオオバンを観察

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タヒバリ

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ハシビロガモ(左)とコガモ(右)

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アシについているカイガラムシ