観察日 : 2024年 1月5日(金)、12日(金)
場 所 : 投てき場付近、大池、水路
生きもの: クイナ、ハシビロガモ、コガモ、ホシハジロ、マガモ、カルガモ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
幸先の良いスタート(1月5日)
先月はタシギをじっくり観察することができたため、今回の目標はクイナです。双眼鏡で水辺を入念に探していると、草かげで動く鳥が1羽。開始5分ほどの出来事に思わず「おっ!」と声が出てしまいました。クイナです。湿地環境を好み、ここでは秋から春にかけて観察することができます。とても警戒心が強いため、観察中に散歩する人が通ると、危険を察知してすぐに走って藪の中に逃げ込んでいました。その速さは、双眼鏡のレンズから一瞬で消えるほど。危険が去ると、様子を伺いながら藪からゆっくり出てきて水辺で餌を探し。嘴で泥をつついたり、アシの葉鞘を剥がすような行動も見られました。カイガラムシなどの虫を食べているのかもしれません。木の幹に隠れながら、ずっとカメラを向けているのもどうだろうと思い始め、15分程観察して終了しました。
野球場や運動広場の北側を流れる水路は、生きものの生息・繁殖に配慮した多自然型管理を行っています。秋は、越冬で飛来する野鳥のために、あえて草を刈ったり、残したりしています。クイナの行動を観察して、水辺からすぐに避難できるよう藪を残しておくのは大切だなと改めて感じました。
水路の多自然型管理
https://www.nissan-stadium.jp/csr/eco13.p
冷え込んだ朝(1月12日)
うっすらと白くなった草地広場。0℃近くまで冷え込んだようで、広く霜がおりていました。冷たい空気と朝日を浴びて光る霜。気分がすっきりします。修景池は、一面に薄く氷が張っていました。池の結氷を見ると、数年前に大池で観察した氷の上を滑って歩くオオバンを思い出し、気持ちがほころびます。大池の方は、氷は張っておらず、水面にカルガモや水辺の草の根元にハシビロガモ、コガモが見えました。
越流堤の方に向かうと、水面に赤茶色と白っぽい模様の鳥が7羽。鶴見川の下流でもよく見かける冬鳥のホシハジロでした。そしてカルガモと一緒に泳ぐマガモの姿も。マガモは、顔の緑に茶色も入ったため、最初はあれ?と思いましたが、換羽が遅れているだけなのかもしれません。
1月4日にオナガガモを10羽ほど確認し、久しぶりの飛来に写真を撮ろうと電源をつけた途端にバッテリー切れ。前の仕事で使いすぎてしまった様です。そして、予備のバッテリーはなし。こういう時に限ってですね。皆さんはそんな失敗がないようお気をつけください。