観察日 : 2017年 4月10日(月)
場 所 : 園内水路、減勢地(大池)の岸辺
生きもの: ヒメスミレ、キランソウ、ノミノツヅリ、ヘビイチゴ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
公園内のサクラも見事に咲きほこり、ようやく春本番。足もとにもたくさんの春の花が咲いています。今回はその中から4種紹介します。
① ヒメスミレ(スミレ科)
スミレの仲間は、日本におよそ50種あります。有名なパンジーもスミレの仲間をかけ合わせて作った品種です。公園の水路沿いをよーく気をつけて歩くと、ヒメスミレを見つけることができます。スミレに似ていますが、距(花弁の奥の筒状になっている部分)の色がスミレは紫ですが、ヒメスミレは白っぽく赤い斑点があること、葉の違いなどで見分けることができます。
ヒメスミレ
② キランソウ(シソ科)
水路沿いを歩くとヒメスミレと同じような場所で、キランソウが見つかります。別名は、「ジゴクノカマノフタ」と一度聞いたら忘れられないような名前がついており、地面に張りつくように広げている葉を見立てたと言われています。また、薬草で咳や解熱、下痢、傷など様々な病気に効き、地獄へ行く釜にふたをするほどの効き目があることからきているようです。
キランソウ
③ ノミノツヅリ(ナデシコ科)
ハコベと同じナデシコの仲間です。漢字では、「蚤の綴り」と書き、葉っぱをノミが着る粗末な衣に見立てています。粗末な衣とはいえ、ノミが着るものに例えるとは発想がすごいなと思います。花を重ねて咲かせる様子を十二単に見立ててつけられたシソ科のジュウニヒトエも素敵な名前ですね。逆もあり、ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)やヘクソカズラ(屁糞蔓)、ハキダメギク(掃溜菊)などひどい名前がついているものもあります。
ノミノツヅリ
④ ヘビイチゴ(バラ科)
やや湿ったところに生えます。毎年この時期になると黄色い絨毯のようにヘビイチゴの花が咲きとてもきれいです。赤い果実は、名前の雰囲気から毒がありそうですが、無毒で食べることはできるようですがおいしいものではないようです。
ヘビイチゴ