観察日 : 2017年 10月14日(土)
場 所 : バタフライガーデン、テニスコート近くのスロープ、投てき練習場周辺
生きもの: ナミアゲハ、オオミノガ、リンゴコブガ(いずれも幼虫)
記事作成: 横山大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
ここのところ、ずっと雨が続いていますね。それに輪をかけるかのように台風もやってきてしまいました。そのせいか、ほぼ毎日頭痛に悩まされている筆者です。
さて、今回は迫りくる冬に向けて栄養を溜め込んで備えているイモムシ・ケムシたちを紹介していきたいと思います。まずは最も有名と言っても過言ではないであろうこのイモムシです。
ナミアゲハ
少しでも生きものに興味がある方ならご存知であろうナミアゲハの幼虫です。何と言っても胸部の大きな目玉模様が特徴的です。威嚇する際には頭部と胸部の間からキッツイ臭いのする「臭角」と呼ばれる最終兵器を出してきますが、この日は寒かったせいかその元気もなかったようです。終始おとなしくしてくれていました。
続いては、わりと有名(?)な秋冬に見られるイモムシです。
オオミノガ
ご存じの方も多いかと思いますが、ミノムシの仲間です。最近では「オオミノガヤドリバエ」という寄生バエに追いやられているようで、見る機会が激減しているそうです。ですが、新横浜近辺では割と多く見られるような気がします。名前の通りガになりますが、幼虫はイモムシタイプです。また、オスは成虫になると羽が生えますが、メスは幼虫の姿のまま成熟するため、ミノの外に出ないまま一生を終えるという変わった生態をしています。
最後は、筆者も23年間で初めてお目にかかった極小サイズの変なケムシです。
リンゴコブガ
リンゴコブガという名前のガの幼虫で、頭に自身の脱皮殻を積み上げながら成長していくという特異な生態を持った小さなケムシです。体の毛は長いものでは体長の2/3程度ありましたが、毒はありません。特に珍しい昆虫ではないようですが、図鑑で見たときから生涯のうちに1度は見ておきたい昆虫だったので、久々に言葉が出ないほどの感動を味わえました。
これからの時期は、家の壁や軒下等、様々な場所で冬越しをしている昆虫たちが見られます。冬でも身近に生きものたちはいるので、しっかり防寒対策をして、観察に出かけてみてはいかがでしょうか?