「新横浜公園四季折々の生きもの観察会」(協賛:株式会社春秋商事)の4回目の観察会を開催しました。
今回は新横浜公園を花の魅力あふれる場所にしていくべく「ヤブカンゾウの植栽体験」をしました!
講師は特定非営利活動法人鶴見川流域ネットワーキング(以下npoTRネット)さんです。
npoTRネット 阿部さん
出発前に阿部さんより観察時の注意を教えていただきました。スズメバチと遭遇してしまった場合はむやみに払ったりしないよう注意がありました。
みんな注意を頭に入れつつ観察スタートです。
出発です!
はじめに、ヤブカンゾウの植栽体験を行ないました。ヤブカンゾウは種ではなく根が横に伸び、そこから新たな株をつくることで増えていきます。今回はあらかじめスタッフにて耕していたポイントへ移植ごてを使って、苗を植えていきます。
こちらに植えていきます
根が横に伸びているのがわかりますか?
みんなで植えています!
完了です!!
今回130株ほどを植えました。一年で株が2倍になると言われているので、来年は260株になる計算です!!例年6~7月頃に花を咲かせます。
ヤブカンゾウの花(提供:npoTRネット)
おしべとめしべが花弁状になり、八重咲きになります。写真はおしべも混じっています。
ちなみに園路をはさんで向かい側には「ハマカンゾウ」を植えています。こちらは例年8~9月頃に花を咲かせます。まだ株が小さいものが多いため今年開花したのは、2株でしたが来年はもっと咲かせてくれるでしょう。
ハマカンゾウの花(提供:npoTRネット)/ 7月31日撮影
カンゾウが花畑として広がっている場所が台湾の東部にある「六十石山」というところにあります。ここまで!とは言いませんが、新横浜公園も花でいっぱいになると良いですね。
カンゾウが群生している台湾の六十石山(提供:npoTRネット)
次に公園内の自然観察をしました。
修景池ではカワセミがホバリングをしており、観察をしていると・・・なんと池にいるモツゴを捕食する瞬間を見ることができました!
あまりの素早さにカメラにおさめることはできませんでしたが、貴重な瞬間に立ち会うことができました。
続いてヤブカンゾウ・ハマカンゾウを含む「キスゲ(ワスレグサ)」についての講義です。npoTRネット代表理事・慶応義塾大学名誉教授の岸由二先生によるスライドを使った屋内でのお話です。
npoTRネット代表理事・慶応義塾大学名誉教授 岸由二先生
キスゲは英名:Day Lilyの名の通り、約1日で花が枯れてしまいます。日本では古く万葉集や土佐日記に記述があり、園芸品種は8万種にもおよぶとされています!!
台湾では「金針花」といわれるキスゲの一種が食用とされており、つぼみはスープに入れたり、おひたしや炒めて食べられたりしており、とても美味しいそうです。
npoTRネットは、鶴見川の源流から河口までの川辺でノカンゾウ・ヤブカンゾウ・ハマカンゾウの大群落を育成していく「花さく鶴見川」プロジェクトを推進しています。NPO・企業・市民・行政と連携して育てていくことで、花で見た目を綺麗にするだけでなく、花粉症の原因となる外来種を抑制しようという試みだそうです。(さらに食材にもなる!)
四季折々の生きもの観察会は年間で全5回行われる予定です。次回は最終回、12月8日(日)「もうすぐクリスマス! 冬の生きもの探し&お楽しみミニツリー作り」です。ぜひお申込みください。