観察日 : 2021年 7月28日(水)
場 所 : 水路周辺
植 物 : ミソハギ、タコノアシ
動 物 : アブラゼミ、ニイニイゼミ、オオヨシキリ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
連日の厳しい暑さ。熱中症対策で濡れた手拭いを首に巻いて観察をスタートしました。6月下旬のニイニイゼミから、7月中旬になるとアブラゼミの鳴き声が加わり、園内はセミの声で大賑わい。木の幹や枝葉、草にはセミの幼虫の脱げ殻も多く見つかりました。日が沈むと、地中で過ごしていた幼虫は地上に現れ、羽化して成虫になります。アブラゼミは、翅(はね)が伸びきるまで50分ほどかかりますが、とても感動的なのでぜひこの夏に観察してみてください。自宅のそばなどで、抜け殻がある場所をあらかじめ日中に確認しておきましょう。
ニイニイゼミ(左)とアブラゼミ(右)
アブラゼミの羽化(7月16日、20時前後)
バタフライガーデン近くの水路に来ると、赤紫色をしたミソハギが咲き誇っていました。花は、例年8月末頃まで見ることができます。ミソハギのように目立ちませんが、タコノアシも開花中。花には、たいてい花びらがありますが、タコノアシにはありません。秋になって赤く色づいた姿は、まさにゆでだこのようです。
今年もミソハギが満開
タコノアシの花 紅葉したタコノアシ(10月)
水路沿いを修景池の方にすすんでいくと、オオヨシキリのような声が水路の中から聞こえてきました。初夏に渡来したオオヨシキリは、「ギョギョシ、ギョギョシ、ギョギョギョギョ、、、」といったようにさえずりますが、その声にはまだ遠く、練習中といった感じです。炎天下、鳴き声がするヤナギの木を見ていると、鳥が1羽飛び出て行きました。モズです。オオヨシキリの声真似をしていたモズだったのかと思っていると、再びヤナギから声が。姿を確認するとオオヨシキリでした。この夏に遊水地内で生まれた子でしょうか。秋の渡りまで元気に暮らして、無事に南へ渡って行ってほしいですね。
ヤナギの樹冠で鳴いていたオオヨシキリ