観察日 : 2022年 6月28日(火)
場 所 : 大池付近、水路付近
生きもの: ニイニイゼミ、アオスジアゲハ、チョウトンボ、ヤブキリ
ヘイケボタル
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
6月終盤、連日の猛暑。1日の中でも気温がピークになるお昼すぎからの観察になってしまい、熱中症対策で濡らし手ぬぐいを首にまいて挑みました。風が吹くと暑さが少しやわらぎますが、止んだ途端、モワッとした暑さと強烈な日差しが襲ってきます。
先月、アオスジアゲハの幼虫を確認した投てき場そばのクスノキ。幼虫や蛹(サナギ)がいるか探していると、後ろの方から「チーーーー」という鳴き声が聞こえてきました。久しぶりの声にすぐに名前が出ず。約1年ぶりのニイニイゼミです。今年は羽化が早いのかと思いましたが、例年6月下旬に聞いているので、セミは普段通り。どうやら、私の感覚が季節に追いついていないようです。鳴き声が聞こえてくるシダレヤナギに向かい、双眼鏡も使ってじっくり探しますが見つからない。暑さに根負けし、今年初のニイニイゼミをカメラに収めることはできませんでした。
最初に探していたアオスジアゲハは、小さな幼虫を4匹確認。5月に続いて新たな生命が生まれていました。水際突堤近くのソメイヨシノの樹上に、ひらひら飛ぶ黒いトンボ。チョウトンボも今年初確認でした。
ニイニイゼミの鳴き声が聞こえてきたシダレヤナギ
5月に続いて、アオスジアゲハの命が誕生していました。
飛翔するチョウトンボ
6月に入った頃から、園内を歩いていると、「シュルルルルルル...」という大きな鳴き声を耳にするようになりました。その昆虫、下の写真のどこかに隠れていますので、探してみてください。
どこにいるでしょう?
写真の中心から右下の角に向かって視線を動かしていくと、もう分かりましたね。正体は、キリギリスの仲間、ヤブキリです。食性は肉食の傾向が強いようです。観察会でバナナトラップを仕掛けていると、すぐそばにいることがよくあります。集まってくる昆虫を狙っているのでしょう。
正解はここ ヤブキリ(別日撮影)
【ヘイケボタル情報】
今年は、ヘイケボタルの終齢幼虫を5月18日に400頭、5月23日に250頭を水路に放流しました。例年よりも羽化が遅く、6月23日に5頭確認することができました。今後の羽化状況にもよりますが、7月上旬頃まで観察できるのではないかと思われます。6月28日の観察では、15頭確認できました。少ない数ではありますが、ホタルの光を楽しんでいただけると嬉しいです。(鶴見川流域に生息するヘイケボタルを飼育繁殖させ、放流しています。)
観察時期: 7月上旬頃まで
時 間 : 19時40分~21時頃
場 所 : 新横浜公園内の水路(下地図赤★)
※注意事項は、観察案内をご確認ください。
観察場所の風景
下の案内が柵に掲示してあるのが目印です。
観察案内