新横浜公園生きもの観察日記254

観察日 : 2016年 12月6日(火)

場 所 : 園内水路、中央広場

生きもの: ナミテントウ、マルカメムシ、エサキモンキツノカメムシ

記事作成: 横山大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

  

 今回は、前回紹介しきれなかった樹名板裏の昆虫を3種類紹介します。

  まずは、ナミテントウです。ナナホシテントウとともに見かける機会が最も多いテントウムシの一種で、1匹1匹それぞれに模様が異なり、自分好みの個体を探して回るという楽しみもある、虫好きには良い遊び相手でもあります。冬といえばテントウムシの集団越冬を連想する方も多いかと思います。しかし今回は集団とは程遠く、1匹だけしか見つかりませんでした。

  すぐそばには同じく集団越冬する昆虫、マルカメムシも冬眠の準備をしていました。見た目は、丸っこくてテントウムシのようですが、洗濯物にやって来ることが多く、そのまま家の中に取り込んでしまうとさあ大変。キツイ臭いが部屋中に充満するということで、あまり良く思われていない昆虫です。ですが、彼らは洗濯物には日光浴目的で飛来してきているので、どうか、他意のないことをご理解いただければと思います。

ナミテントウ・マルカメムシ.jpg

 次は日産スタジアム近くの中央広場にやってきました。このあたりは、樹名板のついた木が多いようです。少し探してみると、今度もカメムシの仲間ですが、背中の模様をよーく見てみてください。なんとハート型。この昆虫、エサキモンキツノカメムシといって、都市部の公園でもわりと見かける機会の多いツノカメムシの仲間で、ミズキやサンショウで多く見られます。背中の模様のとおり(?)とても愛情深く、メスは自分の産んだ卵、孵化した幼体を保護する習性があります。その様子は、5~8月ごろまで見られるようです。この頃なら暖かい日が多いので、興味のある方は探しに出かけてみてはいかがでしょうか。

エサキモンキツノカメムシ.jpg

 

 冬場は、目立って生きものが活動することは少なくなりますが、冬眠という形で我々の身近に多くの生きものがいるのです。しかも、動きが鈍くなっているので観察にはもってこいな時期でもあります。ですが、観察した後は元いた場所に戻し、そっとしておいてあげてくださいね。

 

ナミテントウほか場所.jpg