観察日 : 2017年 12月25日(月)
場 所 : メドウガーデン付近、減勢池亀甲橋下付近
生きもの: ヨツボシテントウダマシ、トビムシの一種
記事作成: 横山大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
もうすぐ2017年もおわり、新たな一年が始まろうとしています。本日は快晴で暖かい一日になりました。そのためか、鳥類が多く見られ、甲羅干しをしているクサガメも見ることができました。ですが今回も紹介させていただくのは昆虫です。
まずは、一見するとテントウムシによく似ているこの昆虫です。
ヨツボシテントウダマシ
減勢池の岸に転がっていた岩の下に隠れていた「ヨツボシテントウダマシ」です。背面に4つの黒色点があるテントウムシに似た昆虫だからという理由でこのような名前になったものと思われます。本人は騙しているつもりなんてないのでしょうが、なんとも可愛そうな名前です。今回は岩の下で冬眠をしていたようで、動きがかなり鈍かったです。
続いても、岩の下で見つかったとても小さな生きものです。
トビムシの一種
昆虫類に近縁で原始的な形態のグループに属するトビムシの仲間です(種類が多く、今回のものは種名がわかりませんでした)。先ほど紹介させていただいたヨツボシテントウダマシと同じように岩の下に隠れていました。トビムシ類の多くは雑食で、落ち葉や腐植質、センチュウ類を補食したりするようで、森林の湿った土壌ではかなり多く見られます。また、多くの生きもののエサにもなっており、生態系を支えている大切な生きものでもあるのです。
冬に昆虫類やクモ類等、身近な生きものを観察する方法はいくつかありますが、最も簡単なのは公園や河川敷等に転がっている岩や木の板をひっくり返してみる方法です。メジャーなものではミミズやダンゴムシ、テントウムシから、果てはムカデやオサムシ、ヒキガエルなんかにも出会えるかもしれません。ですが、観察した後は生きものも、隠れていた場所も元通りにしてあげるようにしましょう。そうしないと、生きものたちは無事に冬を越すことができません。冬眠している生きものたちを暖かく見守ってやって下さい。それでは皆様、良いお年をお迎え下さい。