新横浜公園生きもの観察日記300

観察日 : 2018年 11月27日(火)

場 所 : 園内水路付近、排水機場の池

生きもの: アオスジアゲハ、ゴイサギ、カワセミ、コサギ

植 物 : アリアケスミレ

記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

 

 新横浜公園生きもの観察日記は、2007年7月2日にスタートし、今回で300回を迎えました!これからも四季の生きものの様子を楽しく分かりやすくご紹介していきたいと思います。さぁ、記念すべき300回目はどんな生きものと出会うことができたでしょうか?

 

 数日寒い日が続いていましたが、朝の天気予報では小春日和になるとのこと。何かおもしろい発見ができればいいなと期待して公園に入りました。大池にいるカモはこれまでも紹介したハシビロガモやオカヨシガモが多く、水面をゆったりと漂っていました。毎年多く見られるオオバンは30羽程度で少なめ。飛来が遅れていてこれから多くなってくるのかちょっと気になります。大池の水鳥を観察しながら、ふと、前回横山くんが発見したアオスジアゲハの卵はどうなっているだろうと気になり、見に行ってみることにしました。

 

 卵が付いていそうなクスノキの若い葉を見てまわり、卵を発見!そこには孵化したばかりと思われる小さな幼虫が5匹いました。小春日和で出てきてしまったのかもしれません。アオスジアゲハの越冬形態は、(さなぎ)のようなのでこの後の寒さが心配です。

DSCN3695.jpgDSCN3695 (2).jpgアオスジアゲハの幼虫

 こちらも思わぬ陽気で花を咲かせてしまったのか、春の植物スミレ。見つけたのはアリアケスミレです。花色が白から紫まで変化が多いことから"有明の空"に例えて名付けられたようです。初冬にスミレ、思わぬ出会いです。

DSCN3715.jpgアリアケスミレ

 園内をほぼまわり、今回のブログの内容を考えながら、見ていない水路を見て帰ろうと歩いていると、約8m先にゴイサギの幼鳥が!飛びたたれないようにと、少し後ずさりました。写真を数枚撮ったところで飛んでいったため、無事ブログに載せることができました。ゴイサギは年中見られる留鳥で、魚、エビ、カエルなどの水生生物を食べます。幼鳥は褐色に白い斑が点在しているのが特徴です。

DSCN3739.jpgゴイサギの幼鳥

 水路沿いを歩いていると、排水機場の池の方から「ピィー ピィー ピィー」というカワセミの鳴き声。池のそばにある柵の上にいました。観察していると捕食行動のスイッチが入ったのかクッと水面を睨みつけ、池へダイブ!見事魚を捕らえました!写真では分からないですが、捕まえた魚はモツゴでした。

DSCN3748.jpgカワセミ  狙いをさだめて

DSCN3751.jpg見事、モツゴを捕獲!

 カワセミを観察していると、池の真ん中あたりからバサッと音が聞こえ、見るとコサギでした。岩の上でカルガモが休んでいるためか、着地したのは枯れていそうな草の茎。折れないか心配で見ていると、案の定バランスを崩してしまい、足をブルブルさせながらもバランスをとり、枯れ草もねばる!お互い耐えきって折れずに元に戻りました。コサギもここは安心できないとわかったようですぐに飛び立っていきました。

 

 気温はぐんぐん上がり、お昼近くなると半袖でよいくらいの暖かさになりました。終盤は、ゴイサギ、カワセミ、コサギと怒涛の観察になるとは思いませんでした。どんな出会いが待ちうけているか分からないものですね。

DSCN3764.jpgコサギ  枯れ草に着地

DSCN3767.jpgおっとっと~! コサギと枯れ草お互い耐える。

DSCN3768.jpgなんとか持ちこたえ、すぐに飛び立ちました。

 

アリアケスミレほか場所.jpg