2018年12月2日実施 新横浜公園四季折々のいきもの観察会 「第5回 野鳥と冬越しの虫観察&クリスマスリース作り」

 122()、「新横浜公園四季折々のいきもの観察会」(協賛:株式会社春秋商事)の5回目の観察会が行われました。

 

 今回は、新横浜公園に生息する野鳥と冬越しの虫を観察します。講師は特定非営利活動法人鶴見川流域ネットワーキング(npoTRネット)さんです。

 

 はじめに、npoTRネットの阿部さんから新横浜公園でみられるカモなどの冬鳥やクリスマスリースの材料集めについてお話がありました。昨年は「カワセミ」や「チョウゲンボウ」など様々な鳥を見ることができました。今回はどんな野鳥を観察できるか参加者の皆さんは期待を膨らませていました。

2018いきもの観察会⑤_1.jpgnpoTRネット阿部さん

 

 どんな生きものに出会えるのか期待を持ちつつ、公園内での観察会のスタートです。

2018いきもの観察会⑤_2.jpg観察会スタート!

 

 早速、アオスジアゲハの卵と幼虫を発見しました。新横浜公園生きもの観察日記299でもご紹介しましたが、まだ(さなぎ)になっていないため、冬を越すことができるのか心配ですね。

2018いきもの観察会⑤_3.jpgアオスジアゲハの幼虫と卵

 

 減勢池(大池)沿いを歩いて野鳥を探しました。新横浜公園の北側に位置する減勢池は、約7.7ha(日産スタジアム芝生ピッチ10面分)の面積があります。水の中に生息する魚や植物が餌となり、その広い水面の周りには、鳥たちが身を隠す草もあるため、冬が近づくと多くの野鳥がやってきます。

2018いきもの観察会⑤_4.jpgどんな鳥がいるかな?

2018いきもの観察会⑤_5.jpgアオサギ(11月27日撮影)

 

 発見したのは日本で見られるサギの仲間では最大級の大きさの「アオサギ」です。国内で繁殖します。こちらが観察しているのをものともせず、あたりをうかがっていました。

 

 青みがかった灰色の羽毛で被われているからアオサギと呼ばれているのですが、青に見えますでしょうか? やっぱり灰色かな?

 

 続いて減勢池のほとりで休憩している「カワセミ」もみることができました。長い時間休憩してくれていたので、じっくり観察することができました。さすが「飛ぶ宝石」と言われているように、鮮やかな色を見せてくれました。参加者からは「すごいきれい!!」との声があがっていました。

2018いきもの観察会⑤_6.jpg胸のオレンジが鮮やかなカワセミ

 

 池沿いに歩いて観察していると、オオバンやオカヨシガモ、ハシビロガモ、カルガモやカワウなどに出会えました。

2018いきもの観察会⑤_7.jpgすいすい泳いでいたオオバン(陸上で群れで草を食べている様子も観察できました)(11月27日撮影)

2018いきもの観察会⑤_8.jpgオカヨシガモのオス(写真下)とメス(写真上)(11月27日撮影)

2018いきもの観察会⑤_9.jpgカルガモ(11月27日撮影)

2018いきもの観察会⑤_10.jpgカワウ(11月27日撮影)

 

 途中、「モズのはやにえ」を観察することができました。モズは捕えた獲物をその場で食べずに、木の棘などに突きさしておく習性があります。縄張りの誇示のためなどと言われていますが、何のために行なっているかはっきりわかっておりません。

2018いきもの観察会⑤_11.jpgモズのはやにえ(写真はコバネイナゴ)

 

 見つけたはやにえは、コバネイナゴやエンマコオロギ、ケラ、ウシガエル。こんなにいろんな種類が見つかるとは思いませんでした。

 

 冬越しの虫はどうでしょうか。

 

 あらかじめ仕掛けておいた「こも(菰)」を外しました。

2018いきもの観察会⑤_12.jpgあらかじめ仕掛けていた「こも」

2018いきもの観察会⑤_13.jpgこもを外してみると・・・

2018いきもの観察会⑤_14.jpgクモの巣がいっぱい!

2018いきもの観察会⑤_15.jpgクモ(カバキコバチグモ)がいました!!

 

 クモやハムシの仲間、ヨツボシテントウなどを観察することができました。

 

 クモの巣が多くあり、参加者からは「納豆みたい!」との声があがっていました。

 

 「こも」は木の防寒のために巻いていると思われておりますが、(筆者はそう思っておりました。。。)そうではなく、日本庭園などの松に巻いて害虫を集めて燃やし、駆除をするためだそうです。

 

 続いて室内へ移動し、観察できた鳥の確認をしました。

 

 今回は、カルガモ・オカヨシガモなどのカモの仲間や、アオサギ、カワウなど13種の野鳥を観察することができました。多くの鳥を確認するとともに、その生態について学習することができました。

2018いきもの観察会⑤_16.jpg13種観察できました

 

 最後にお待ちかねのクリスマスリース作りです。

 

 園内で採集した「松ぼっくり」や「モミジバフウ」「ナンキンハゼ」などの実をクリスマスリース作りとして利用しました。

2018いきもの観察会⑤_17.jpgとげとげが特徴的なモミジバフウ

2018いきもの観察会⑤_18.jpg白い実をつけるナンキンハゼ

 

 保護者の方々にもご協力いただき、みんな真剣にクリスマスリース作りに取り組んでいました。

2018いきもの観察会⑤_19.jpg2018いきもの観察会⑤_20.jpg完成です!!

 

 なお、今回観察会のために特別に採集しましたが、普段は禁止となっております。また「こも」の設置を行いましたが、無断での設置は禁止となっております。公園内で捕まえた昆虫は放してあげるなどの配慮をお願いいたします。

 

 この観察会をもちまして、今年度の四季折々のいきもの観察会は終了となりました。ご参加いただいた皆様ありがとうございました。このイベントは、日頃から新横浜公園・日産スタジアムにご協力いただいている株式会社春秋商事様にご協賛いただきました。誠にありがとうございました。

 

 来年度の予定については、決定し次第ホームページやメールマガジンでご案内いたします。来年度もよろしくお願いいたします。