観察日 : 2021年 3月22日(月)
場 所 : 大池、水路付近
動 物 : オカヨシガモ、カルガモ
植 物 : マコモ、ヨモギ、コメツブツメクサ、カントウタンポポ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
3月に入り、週末のたびに天気が崩れますね。観察前日は、一週前の大雨ほどにはならなかったものの、強風と雨でかなり荒れました。このような天気の後は、生きものの様子が気になります。
観察は、投てき練習場付近から開始しました。排水門近くの大池水面には、オカヨシガモの姿がちらほら。双眼鏡で見回すと、島の岸辺ではオカヨシガモやカルガモ、コガモ、ハシビロガモなどが休息していました。冬鳥のカモの仲間は、繁殖のためにだんだんと北の地域へ移動していきます。
休息中のオカヨシガモ(黄矢印)とカルガモ(赤矢印)
修景池のそばに来ると、園路沿いには黄色い花が満開。アブラナの仲間は野菜になっているものが多く、雑種の種類も多いようなので判別は難しいですが、葉が茎を抱いていないため、セイヨウカラシナでしょうか。カラシナの仲間は、食べると名前の通り辛みがあり、種子はからしやマスタードの原料になっています。ソメイヨシノは、咲き始めたところなので、見ごろはこれからですね。
満開のカラシナ類と咲き始めたソメイヨシノ
水路にはたくさんの植物が芽を出してきており、その色は単に緑色ではなく種類によってさまざまです。大まかに見ると、水が流れている場所に生えている黄色みの強い緑はマコモ(イネ科)で、生長すると2mほどになります。斜面の薄い緑はヨモギ(キク科)。草餅の材料で有名ですね。濃い緑はコメツブツメクサ(マメ科)です。
別の水路の様子を観察していると、タンポポが咲いていました。花の裏側を見ると、総苞片(花の基盤周りを覆っている部分)の外側が反り返っていないのでカントウタンポポです。セイヨウタンポポは、ご存じの方も多いように反り返ります。この場所の水路には割とカントウタンポポが多く、花を見ることができるのは今の時期だけです。柵沿いにも咲いているのでぜひ見つけてみてください。サクラと一緒に、足もとの野の花探しのお花見もおすすめです。ご来園の場合は、マスク着用や飲食はご家族単位の少人数で行うなど、感染症防止対策を実施のうえお楽しみください。