観察日 : 2021年 4月23日(金)
場 所 : テニスコート周辺、大池周辺
生きもの: クロヤマアリ、ダイサギ、ニホンヤモリ
植 物: アカバナユウゲショウ
記事作成: 横山 大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
4月も後半となり、汗ばむくらいに暖かい日も増えてきました。本日も良い天気。どのような生きものたちに出会えるか楽しみです。
今回は、テニスコート周辺のスロープから公園内に入って観察をスタートです。すると早速、スロープの手すりの下にとてもきれいなピンク色の花が咲いていました。「アカバナユウゲショウ」です。
目を惹くピンク色の花 アカバナユウゲショウ
南米、北米南部原産のマツヨイグサの仲間です。名前の由来は「夕方になると化粧をしたような赤い花を咲かせる」からだそうですが、観察を行ったのは午前9時半。夕方どころかまだお昼にもなっていませんでしたが、夕方でなくともきれいな花を見られるのは嬉しいですね。花期は4月~9月だそうなので、これからしばらくの間は観察することができそうです。
アカバナユウゲショウに目を奪われていたので足元で何かが動いているのに気付くのが遅れました。なんだコレ?干からびたミミズが動いてる??いえいえ、よく見てみると「クロヤマアリ」がせっせとエサになるミミズの死骸を巣に運んでいるところでした。
自身の体長の5倍以上もあるミミズを運ぶクロヤマアリ(赤丸内)
一説によると、クロヤマアリは自身の体重(約0.004g)の5倍程度であれば大あごで持ち上げることができ、25倍程度のものでも引きずって運ぶことができるのだとか・・・。どこにでもいて、よく見かける昆虫ではありますが、実はものすごいパワーの持ち主なんですね。
園内を移動し、大池と修景池を仕切る門の近くまでやってきました。すると対岸に「ダイサギ」がいます。どうやら、エサを探している様子。捕食の瞬間を撮影できるでしょうか?
池に頭を突っ込みました! 頭を上げました。口元をよく見ると・・・。
捕食成功!魚を咥えています(赤丸内)。
じーっと水面を睨んでいましたが次の瞬間、すごいスピードで頭を池に突っ込みました!スッと上がってきた頭。嘴に獲物の姿は・・・ありました!魚を咥えているようです!シルエット的にはモツゴでしょうか?ともかく、無事撮影に成功しました。こちらの興奮冷めやらぬ中、当のダイサギはというと、次の獲物を求めて飛んで行ってしまいました。
さて、そろそろ撤収の時間です。最後に第3駐車場付近を見ていくことにしました。駐車場脇の木に掛けられた樹名板が少し気になったのでめくってみました。やっぱり、いました。「ニホンヤモリ」です。
樹名板の裏に隠れていたニホンヤモリ
昼間は物陰に隠れてじっとしていることが多いので、普段は遭遇する機会が多くはないニホンヤモリ。ですが、これから夏に向けて気温が上がってくると夜、家や街灯の明かりに集まってきた小昆虫類を食べにやってくる姿を見かける機会が増えてきます。割と身近なところで暮らしているので、観察してみると面白いですよ!
気温がぐんぐん上がり、自然観察をするには最高の季節となりました。しかし、新型コロナウィルスや花粉症等、油断ならない状況はまだまだ続きそうです。充分に気をつけてフィールドワークを行ってください!