観察日 : 2022年 5月26日(木)
場 所 : 大池付近、水路付近
生きもの: アオスジアゲハ、カワセミ、クロイトトンボ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
11時頃から観察をスタート。投てき場近くの大池に来ると蒸しっとした暑さ。近づいてくる夏を感じました。この時期になると、池底で芽生えたヒシが水面に葉を展開し、大分目立つようになるのですが、今年はあまり見られず。今後の様子が気になります。
200mほど移動し、クスノキをチェック。数年前にアオスジアゲハの幼虫を見つけてから、よくチェックしているのですが、確認したのはそれが最後。葉を少し食べたような跡があり、注意して探すとすぐに発見。幼虫がいたのは紅葉した葉の上でした。目立つ場所にいてくれて私にとってはラッキーでしたが、鳥などに見つかって食べられませんように。他にも幼虫がいるか探すと、2齢と思われる幼虫も見つかりました。この時期に紅葉?と思った人もいるかもしれません。クスノキは常緑樹で、春に新しい葉が出てくると、古い葉は紅葉して落下します。
今年はヒシがあまり出ていない。 昨年5月25日の様子
クスノキの葉についていたアオスジアゲハの幼虫
成虫(4月19日撮影)
ピィピィピィ、ピィ。水際突堤の先端近くに来たとき、鳴き声が聞こえました。その方向を双眼鏡で探すと、木の枝にカワセミが2羽とまっていました。雰囲気が普段とは違う様子。オスが深くお辞儀をすると、メスは頭を下げてから嘴を開き、上に伸びる動きを交互に行っていました。たまに鳴き、翼をパッと開くような行動も見られます。
今は繁殖期の真っただ中。この様な行動は、求愛の初期段階で、徐々に距離が縮まり、オスがメスへ餌をプレゼントする行動に発展していくようです。うまく結ばれると良いですね。
お辞儀をしあうカワセミ(左:オス、右:メス)
修景池のトンボは産卵中。最初、目にしたのはコシアキトンボで、自分の縄張りを往復して飛んでいる様子。観察していると、近くの水面付近で動くものに気付き、目を凝らすとクロイトトンボでした。目がイトトンボの焦点になると、どんどん見つかり、ペア3組、オス2匹の合計8匹がいました。イトトンボの仲間は、植物の組織内に産卵を行います。ペアは連結した状態で、水面にあるメタセコイアの葉やヒシに産卵していました。
これから暑さが厳しくなってきますので、熱中症に要注意です。水分をこまめにとりながら観察を行い、少しでも調子がおかしいなと感じたら、無理せず日陰で休憩するようにしましょう。
クロイトトンボの産卵(前:オス、後:メス)