観察日 : 2020年 5月27日(水)
場 所 : 水路、大池など
生きもの: オオヨシキリ、アオサギ、スッポン
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
季節は春から初夏へ。草木の緑は濃さを増し、ずいぶん茂ってきました。公園内の水路に生えているアシやオギもこの1ヶ月で大人の背丈ほどに伸びています。この時期の植物の成長は本当にあっという間ですね。
水路の植物の様子 4月23日 → 5月27日
スケボー広場付近の水路に近づいてくると「ギョギョシギョギョシ」という大きな声が聴こえてきました。夏鳥のオオヨシキリです。今年も無事に新横浜公園に渡来してくれました。アシ原の中からヤナギの木が突き出て生えており、その辺りから鳴き声が聴こえます。しかし、目視や双眼鏡で探しても姿はなし。しばらく様子を伺っていると、アシがガサガサっと動き、葉の隙間からオオヨシキリが見えました。フィールドスコープをあわせているうちに、飛んでしまいましたが、そばにあるメタセコイアの上の方にとまり、難なく撮影成功。
新横浜公園では、水路の一部にオオヨシキリエリアを作り、一昨年は巣を1つ、昨年は2つ確認することができました。今年も巣作りに期待したいです。(参照:生きもの観察日記323)
オオヨシキリ
続いて大池に向かうと、水面にはヒシが点々と出始めてきていました。昨年の夏はヒシが覆っていない場所が割と広く見られましたが今年はどうなるでしょうか。今日はアオサギが多く、アメリカザリガニを捕食する場面も撮影できました。
大池 水面にポツポツとヒシが見られます。
アメリカザリガニを捕食するアオサギ
双眼鏡で水辺を流し見ていると、水際に灰色っぽいツルッとしたような物体を発見。みなさんは何だと思いますか?過去に見ているあの生きものだと確信はあったものの、しばらく見ていても全く動かず、だんだんと確信への疑いが大きくなってきました。じりじりとした暑さとも闘い10分程たったとき、ズルズルっと物体が動いて水の中へ。灰色の物体は、確信通りスッポンでした。
今回は、オオヨシキリ、スッポンと忍耐戦が続きましたが、これからの暑い季節は要注意ですね。緊急事態宣言が解除されましたが、再度コロナウイルスの感染が広がらないよう、ひとつひとつの行動に注意し、熱中症にも十分気をつけて観察を楽しみましょう。
ツルッとした感じのこの物体はなんでしょう?
スッポンでした!