新横浜公園生きもの観察日記343

観察日 : 2020年 8月28日(金)

場 所 : 水路周辺、大池周辺

植 物 : クズ

動 物 : マルカメムシ、ツクツクボウシ、イソヒヨドリ

記事作成: 阿部 裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

  

 一ヶ月前までは雨続きで夏の暑さが待ち遠しかったですが、8月に入ると連日の厳しい暑さ。この日も猛暑に近い気温となり、肌がジリジリと焼けるようで、汗が次々に噴き出してきました。

 公園に入るため、堤防の法面階段を下りていると脇にクズが生えていました。そういえば夏が花期だったなと花を探しながら少し歩くと咲き始めているものを発見。花は甘い香りがするため久しぶりに嗅いでみると、あの臭いにおいがしてきました。そう、クズなどマメ科の植物によく付くマルカメムシの臭いです。しかし、黄褐色のカメムシは見当たらず、草色で毛がフサフサ生えている生きものが動き回っています。調べてみるとマルカメムシの幼虫でした。幼虫がこんな姿をしているとは初めて知りました。

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秋の七草・クズ 花が咲き始めてきました。

    

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臭いの正体はマルカメムシの幼虫でした。

  

 セミは、アブラゼミ、ミンミンゼミに加えて、ツクツクボウシの「オーシツクツク、オーシツクツク」という鳴き声も聴こえてきます。夏真っ盛りを感じる声ですね。鳴く姿を動画で撮影しようとすると、鳴き声がストップ。セミもこちらの気配を感じたのか分かりませんが、20分ほど待機してようやく鳴き始めてくれました。

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ツクツクボウシ

 
 

  亀の甲橋の橋脚まわりを確認していると、イソヒヨドリの雌を見つけました。ヒヨドリと名前についていますが、冬鳥のツグミと同じヒタキ科に属します。主に海岸の磯場で見られ、ヒヨドリに似ていることが由来のようです。橋脚も崖のようなものですし、こういった環境が好きなんですね。まだ暑い日が続きそうですので、日陰で休息をとりながら無理せず観察をしましょう。

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イソヒヨドリ

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